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【カンヌ映画祭】佐々木ありさ「夢のよう」 “人魚を夢見る少女たち”描く『タイタニック・オーシャン』11分間喝采

エンタメ
2026-05-21 06:55
【カンヌ映画祭】佐々木ありさ「夢のよう」 “人魚を夢見る少女たち”描く『タイタニック・オーシャン』11分間喝采
【第79回カンヌ国際映画祭】映画『タイタニック・オーシャン』公式上映後の様子(C)Kazuko WAKAYAMA
 フランスで開催中の「第79回カンヌ国際映画祭」で現地時間20日、映画『タイタニック・オーシャン』がカンヌ・プレミア部門で公式上映され、11分間にわたるスタンディングオベーションを受けた。ギリシャ、日本、フランス、ドイツ、スペイン、ルーマニアによる国際共同製作作品で、ギリシャ人監督コンスタンティナ・コヅァマーニの長編デビュー作となる。

【動画】『タイタニック・オーシャン』どんな映画か――紹介映像

 本作は、巨大な水槽で行われるショーで活躍する人魚(マーメイド)を育成する日本の全寮制のスクールを舞台に、親元を離れプロになることを夢見る少女たちの揺れ動く内面を、ギリシャ神話に登場する“セイレーン”をモチーフに取り入れながら描いた物語。孤独や希望、夢を追う痛みを、美しくもダークな世界観で映し出している。

 オーディションを勝ち抜いた、佐々木ありさ、松井遥南、花瀬琴音、室はんな、中村莉久、木越明ら若手キャストのほか、東出昌大、真飛聖がスクールの教師役で参加している。

 コヅァマーニ監督は、これまで短編・中編作品がカンヌ、ベネチア、ベルリンの世界三大映画祭で上映されてきた注目の映像作家。待望の長編デビュー作として大きな注目を集めていた。

 上映前、ドビュッシー劇場のステージに登壇したコヅァマーニ監督は、「皆さんとこの場所で、私たちの映画を共有できることを心からうれしく、そして誇りに思います」とあいさつ。「この作品は、日本とヨーロッパの素晴らしいキャスト、そして情熱的なクリエイティブ・チームの力が結集して完成しました。国境を越え、互いの文化や感性を融合させるプロセスは、私にとってかけがえのない経験となりました」と語り、「このカンヌの地でワールドプレミアを迎えられたことは、このプロジェクトに関わったすべての人にとっての勝利です」と感謝を述べた。

 ワールドプレミアには、佐々木、メリナ・マルディーニ、室、中村も出席。本編上映後、エンドロールが流れ始めると会場は温かな拍手に包まれ、そのまま11分間にわたるスタンディングオベーションへ。キャストとスタッフは何度も観客へ感謝を伝えた。

 上映後、主演の佐々木は「初めてドビュッシー劇場で観客の皆さんと一緒に観ましたが、自分が出ている映画をあの大きなスクリーンで観るという経験は、本当に夢のようでした」と初めての“カンヌ”体験に感激。「監督を信じて突き進むしかなかった」と過酷な撮影の日々を振り返りつつ、「監督の頭の中にあった素晴らしいビジョンをようやく実感できました」と語った。

 メリナ・マルディーニは、「監督は現場でとてもオープンで、即興も取り入れるタイプでした。シーンをその場で変更したり、自発的な動きを求められたりすることも多かったのですが、監督の中には常に明確なビジョンがありました」と撮影現場を回想。「CGの美しさには本当にびっくりしました。まだ自分の中で整理が追いつかないほど、その世界観にどっぷり入り込んでしまった感じです。頑張った甲斐があったなと心から思います」と喜びを口にした。

 室は「私にとってこの作品は、事務所に入って初めて受けたオーディションでした。当時高校生で、修学旅行から帰ってきた翌日に審査用の動画を撮ったのを覚えています」と振り返り、「今日、ドビュッシー劇場の大きなスクリーンで自分が出ている映画を初めて観て、本当にラッキー」と感慨無量。「撮影前には2ヶ月間、毎日5メートルのプールで厳しい水中特訓を受けました。午前にプールの特訓、午後はお芝居の稽古という、普通では考えられないような時間を過ごしました。現場のロッカーや美術の一つひとつが本当に可愛くて、憧れの場所にいられたんだなと改めて感動しています」と過酷ながらも夢のような撮影の日々を振り返った。

 中村は「台本に毎日新しいページが差し込まれるような、変化に富んだ現場でした。一見、夢のような環境の中で、女の子たちが一人ひとり抱えているリアルな葛藤や選択、その心の揺れ動きを、ぜひ日本の皆さんにも観ていただきたいです」とコメント。「私は小さい頃から『人魚になりたい』とずっと思っていました。現実にはかなわない夢だと思っていても、この作品で人魚を演じることができた。想い続けていれば、現実は変えられるんだということを実感しています」と感慨深げに語った。

 プロのダイバー指導のもと、水深5メートルのプールで特訓を重ねたキャストたち。その努力と情熱が結実した幻想的な物語は、カンヌの観客それぞれの心に、美しい波紋を広げたに違いない。


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