エンタメ
2025-07-05 04:00

ギタリストのCharが4日、東京・日本武道館にてスペシャルライブ『Char Nippon Budokan Live 2025 - Purple Phase Jam』を開催した。この日はCharの古希(70歳)を祝う一夜限りの記念公演。自身の歩んできた音楽人生をたどるように、各時代のバンド仲間、そして世代を超えたギタリストたちが集い、文字通り“ジャム”をキーワードにした盛大なパーティーとなった。
【ライブ写真】アコースティックで魅了!ゲストで登場した奥田民生とのステージの模様
会場にはメインステージの端にサブステージが設けられ、そこにパーカッションなどが並び、出演者たちがセッションを始める“溜まり場”のような空間に。音楽仲間が自然と集うホームパーティーのような温かさが全編を包んだ。
ライブの幕開けは、金子マリとCharが肩を組んでの登場。金子マリ(ボーカル)、鳴瀬喜博(ベース)、佐藤準(キーボード)、古田たかし(ドラム)のメンバーによるSmoky Medicine Jam名義で、「SHOW WHAT YOU’VE GOT INSIDE OF YOU」「TOKYO NIGHT」が演奏され会場を一気に引き込んだ。その後もセクションごとにバンド編成が次々と変化し、入れ替えの合間にもジャムセッションが絶え間なく続き、まさに“音楽が生きている”現場だった。
ギターの祭典とも言えるこの日の武道館では、それぞれのゲストギタリストたちが独自のサウンドとプレイスタイルで魅了。Charは「みんなソロが長いよ(笑)」と冗談を交えつつ、寄り添い、時にはバトルを繰り広げ、ゲストの個性を引き出していく。
奥田民生、西慎嗣、佐藤タイジとのアコースティックギターのセッションでは、4人で座ってアコースティックギターを抱え、忌野清志郎、Johnny, Louis & Charの「かくれんぼ」などを披露。「千鳥ヶ淵大学の軽音楽部みたい」とCharがツッコミを入れるなど、ゆるやかな空気も生み出した。
JLC(Johnny, Louis & Char)/Pink Cloud Jamのセクションでは、故・ジョニー吉長さんの息子である金子ノブアキ(RIZE/ドラム)とKenKen(RIZE/ベース)が登場。金子ノブアキはジョニーさんと同じようにドラムをセッティングして力強いビートを刻み、KenKenは故・加部正義さんの形見のコートを羽織って演奏。MCではKenKenがジョニーさん、加部さんに感謝の言葉を伝え、会場も感動に包まれた。
続く「WOULD YOU LIKE IT」では、金子マリとともに、加部さんの実娘たちもステージに登場。父たちが築いてきたロックの系譜を、そのまま次世代へとつないでいくような瞬間となり、ステージと客席を優しく温かい空気で包んだ。
そして、布袋寅泰が登場。演奏前のトークでは「Charさんがいなかったら今の自分はいない」と感謝を述べ、テレビ番組『ミュージックステーション』出演時の“チューニング事件”の裏話を明かすなど、笑いを交えたやり取りも。圧倒的な表現力で「Side by Side」をパフォーマンスし、音楽を通じた師弟のような関係、リスペクトが感じられる印象的なステージとなった。
そして、もうひとつ、会場を沸かせたのがCharと息子・JESSE(RIZE/ボーカル、ギター)の親子共演だった。1997年、Charが武道館のイベントに出演した際、デビュー前のJESSEと金子ノブアキと一緒に、JESSEのオリジナル曲を演奏したことがある。この日は、その楽曲を再演。ラップパートではJESSEが家族やこの日のライブにまつわるフレーズを織り込み、観客の歓声を浴びた。JESSEは開演・終演アナウンスやステージ上でのゲストアテンドなども担い、父・Charのパーティーを支える頼もしい息子の姿がそこにあった。
アンコールではDef Techらも加わった新曲「NOW NOW JUICE」で祝祭感はピークに。最後は「SHININ’ YOU, SHININ’ DAY」「NATURAL VIBRATION」といった代表曲で締めくくられ、ステージと客席の境が消えるような一体感に包まれて幕を閉じた。
エンディングではCharが、BAHOでともに活動した故・石田長生さんへの想いにも触れた。ジョニー吉長さん、加部正義さん、石田長生さん――時代をともにした音楽仲間たちがこの場にいない今、Charはその意志を継ぎ、伝道師としてギターを携え、これからも音楽を届け続けようとしているように見えた。
世代やジャンルを越え、音楽仲間たちが一堂に会し、音を交わし、互いを讃え合ったこの一夜。古希を迎えたCharが、その素晴らしい世界の中心にいた。
■出演者
・Smoky Medicine Jam:Char(ギター)/金子マリ(ボーカル)/鳴瀬喜博(ベース)/佐藤準(キーボード)/古田たかし(ドラム)
・Char Band:Char(ギター)/小島良喜(キーボード)/澤田浩史(ベース)/Tully Ryan(ドラム)/佐橋佳幸(ギター)/福原みほ(ボーカル)
・はたけ(シャ乱Q/ギター)
・春畑道哉(TUBE/ギター)
・奥田民生(ギター・ボーカル)
・西慎嗣(ギター)
・佐藤タイジ(ギター)
・JESSE(ボーカル、ギター)
・金子ノブアキ(ドラム)
・KenKen(ベース)
・加部姉妹(ボーカル)
・猿やBAND(仮)
・SHIVALA
・野村義男(ギター)
・Rei(ギター)
・山内総一郎(ギター)
・ZAX(ドラム)
・布袋寅泰(ギター)
・山岸竜之介(ギター)
・並木瑠璃(ギター)
・Def Tech
・and more…
■セットリスト
Smoky Medicine Jam
M01. SHOW WHAT YOU’VE GOT INSIDE OF YOU
M02. TOKYO NIGHT
演奏:Char/金子マリ/鳴瀬喜博/佐藤準/古田たかし
Char Band + 佐藤準(Key)
M03. 空模様のかげんが悪くなる前に
M04. TOMORROW IS COMING FOR ME
M05. THE LEADING OF THE LEAVING(with はたけ)
M06. I FEEL FREE(with 春畑道哉)
Acoustic Guitar Jam
M07. かくれんぼ(with 奥田民生/西慎嗣/佐藤タイジ)
M08. 籠の鳥(with 奥田民生/西慎嗣/佐藤タイジ)
JLC(Johnny, Louis & Char)/Pink Cloud Jam
M09. からまわり(with 金子ノブアキ/KenKen)
M10. WOULD YOU LIKE IT(with 金子マリ/加部姉妹)
M11. ONE MORE TIME(with JESSE)
Free Jam
M12. WHY AREN’T YOU READY(猿やBAND)
M13. ZIP IT(SHIVALA)
Purple Phase Jam
M14. UNCLE JACK(with 野村義男/Rei/山内総一郎/ZAX)
M15. Side by Side(with 布袋寅泰)
M16. SMOKY(with 山岸竜之介/並木瑠璃)
Encore
M17. NOW NOW JUICE(with Def Tech and more)
M18. SHININ’ YOU, SHININ’ DAY
M19. NATURAL VIBRATION
【写真】Charの新シグネイチャーモデル『Char Mustang Pink Paisley』
【写真】セックス・ピストルズのメンバーと3ショットを公開した布袋寅泰
【写真あり】なつかしい!布袋寅泰、39年前のBOΦWYジャケ写公開
【ライブ写真】ギターをかき鳴らし盛り上げた布袋寅泰
【写真】音楽委員会CEOポール・パシフィコ氏(左)と布袋寅泰
【ライブ写真】アコースティックで魅了!ゲストで登場した奥田民生とのステージの模様
会場にはメインステージの端にサブステージが設けられ、そこにパーカッションなどが並び、出演者たちがセッションを始める“溜まり場”のような空間に。音楽仲間が自然と集うホームパーティーのような温かさが全編を包んだ。
ライブの幕開けは、金子マリとCharが肩を組んでの登場。金子マリ(ボーカル)、鳴瀬喜博(ベース)、佐藤準(キーボード)、古田たかし(ドラム)のメンバーによるSmoky Medicine Jam名義で、「SHOW WHAT YOU’VE GOT INSIDE OF YOU」「TOKYO NIGHT」が演奏され会場を一気に引き込んだ。その後もセクションごとにバンド編成が次々と変化し、入れ替えの合間にもジャムセッションが絶え間なく続き、まさに“音楽が生きている”現場だった。
ギターの祭典とも言えるこの日の武道館では、それぞれのゲストギタリストたちが独自のサウンドとプレイスタイルで魅了。Charは「みんなソロが長いよ(笑)」と冗談を交えつつ、寄り添い、時にはバトルを繰り広げ、ゲストの個性を引き出していく。
奥田民生、西慎嗣、佐藤タイジとのアコースティックギターのセッションでは、4人で座ってアコースティックギターを抱え、忌野清志郎、Johnny, Louis & Charの「かくれんぼ」などを披露。「千鳥ヶ淵大学の軽音楽部みたい」とCharがツッコミを入れるなど、ゆるやかな空気も生み出した。
JLC(Johnny, Louis & Char)/Pink Cloud Jamのセクションでは、故・ジョニー吉長さんの息子である金子ノブアキ(RIZE/ドラム)とKenKen(RIZE/ベース)が登場。金子ノブアキはジョニーさんと同じようにドラムをセッティングして力強いビートを刻み、KenKenは故・加部正義さんの形見のコートを羽織って演奏。MCではKenKenがジョニーさん、加部さんに感謝の言葉を伝え、会場も感動に包まれた。
続く「WOULD YOU LIKE IT」では、金子マリとともに、加部さんの実娘たちもステージに登場。父たちが築いてきたロックの系譜を、そのまま次世代へとつないでいくような瞬間となり、ステージと客席を優しく温かい空気で包んだ。
そして、布袋寅泰が登場。演奏前のトークでは「Charさんがいなかったら今の自分はいない」と感謝を述べ、テレビ番組『ミュージックステーション』出演時の“チューニング事件”の裏話を明かすなど、笑いを交えたやり取りも。圧倒的な表現力で「Side by Side」をパフォーマンスし、音楽を通じた師弟のような関係、リスペクトが感じられる印象的なステージとなった。
そして、もうひとつ、会場を沸かせたのがCharと息子・JESSE(RIZE/ボーカル、ギター)の親子共演だった。1997年、Charが武道館のイベントに出演した際、デビュー前のJESSEと金子ノブアキと一緒に、JESSEのオリジナル曲を演奏したことがある。この日は、その楽曲を再演。ラップパートではJESSEが家族やこの日のライブにまつわるフレーズを織り込み、観客の歓声を浴びた。JESSEは開演・終演アナウンスやステージ上でのゲストアテンドなども担い、父・Charのパーティーを支える頼もしい息子の姿がそこにあった。
アンコールではDef Techらも加わった新曲「NOW NOW JUICE」で祝祭感はピークに。最後は「SHININ’ YOU, SHININ’ DAY」「NATURAL VIBRATION」といった代表曲で締めくくられ、ステージと客席の境が消えるような一体感に包まれて幕を閉じた。
エンディングではCharが、BAHOでともに活動した故・石田長生さんへの想いにも触れた。ジョニー吉長さん、加部正義さん、石田長生さん――時代をともにした音楽仲間たちがこの場にいない今、Charはその意志を継ぎ、伝道師としてギターを携え、これからも音楽を届け続けようとしているように見えた。
世代やジャンルを越え、音楽仲間たちが一堂に会し、音を交わし、互いを讃え合ったこの一夜。古希を迎えたCharが、その素晴らしい世界の中心にいた。
■出演者
・Smoky Medicine Jam:Char(ギター)/金子マリ(ボーカル)/鳴瀬喜博(ベース)/佐藤準(キーボード)/古田たかし(ドラム)
・Char Band:Char(ギター)/小島良喜(キーボード)/澤田浩史(ベース)/Tully Ryan(ドラム)/佐橋佳幸(ギター)/福原みほ(ボーカル)
・はたけ(シャ乱Q/ギター)
・春畑道哉(TUBE/ギター)
・奥田民生(ギター・ボーカル)
・西慎嗣(ギター)
・佐藤タイジ(ギター)
・JESSE(ボーカル、ギター)
・金子ノブアキ(ドラム)
・KenKen(ベース)
・加部姉妹(ボーカル)
・猿やBAND(仮)
・SHIVALA
・野村義男(ギター)
・Rei(ギター)
・山内総一郎(ギター)
・ZAX(ドラム)
・布袋寅泰(ギター)
・山岸竜之介(ギター)
・並木瑠璃(ギター)
・Def Tech
・and more…
■セットリスト
Smoky Medicine Jam
M01. SHOW WHAT YOU’VE GOT INSIDE OF YOU
M02. TOKYO NIGHT
演奏:Char/金子マリ/鳴瀬喜博/佐藤準/古田たかし
Char Band + 佐藤準(Key)
M03. 空模様のかげんが悪くなる前に
M04. TOMORROW IS COMING FOR ME
M05. THE LEADING OF THE LEAVING(with はたけ)
M06. I FEEL FREE(with 春畑道哉)
Acoustic Guitar Jam
M07. かくれんぼ(with 奥田民生/西慎嗣/佐藤タイジ)
M08. 籠の鳥(with 奥田民生/西慎嗣/佐藤タイジ)
JLC(Johnny, Louis & Char)/Pink Cloud Jam
M09. からまわり(with 金子ノブアキ/KenKen)
M10. WOULD YOU LIKE IT(with 金子マリ/加部姉妹)
M11. ONE MORE TIME(with JESSE)
Free Jam
M12. WHY AREN’T YOU READY(猿やBAND)
M13. ZIP IT(SHIVALA)
Purple Phase Jam
M14. UNCLE JACK(with 野村義男/Rei/山内総一郎/ZAX)
M15. Side by Side(with 布袋寅泰)
M16. SMOKY(with 山岸竜之介/並木瑠璃)
Encore
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M18. SHININ’ YOU, SHININ’ DAY
M19. NATURAL VIBRATION
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