
2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻。そのミサイル攻撃に巻き込まれ、義足となった10歳の新体操選手がいます。
【写真を見る】「力を持てない人に寄り添いたい」音楽を通じて支援をするSUGIZOさん
その若き選手を音楽で支援している1人が、ロックバンド「LUNA SEA」や「X JAPAN」のメンバーとして活動するSUGIZOさんです。長年、SUGIZOさんが音楽活動の傍ら、難民や紛争地域の人々への支援を続けてきたのはなぜなのか、その原点について聞きました。
「ウクライナの戦争を忘れないで」義足の新体操選手が来日
2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、先月24日で4年半となりました。
戦闘は現在も続き、8日には首都キーウがロシア軍によるミサイルやドローンの攻撃を受け、5人が死亡、35人以上がけがをしました。国連の人権監視団によると、今年7月には少なくとも437人の民間人が死亡し、月間の死者数としては2022年5月以来、最も多くなりました。
こうした中、7月末にウクライナから来日したのは10歳の新体操選手、オレクサンドラ・パスカルさんです。
オレクサンドラさんは2022年5月、南部オデーサの自宅でミサイル攻撃に巻き込まれ、一命を取り留めたものの、左脚を切断する大けがをしました。
3歳から続けてきた新体操を「諦めたくない」と義足で競技を再開。厳しいリハビリを重ね、現在は演技を通じてウクライナの現状や平和の大切さを伝えています。
来日中に都内の学校を訪れた際には、「みんなにウクライナの戦争を忘れないでほしい。亡くなったり、けがをした子どもたちを忘れないで、応援してほしい」と、訴えました。
SUGIZOが感銘受けた10歳の“生き様”「どんな困難でも人生を諦めない」
そんなオレクサンドラさんを支援してきた一人が、ロックバンド「LUNA SEA」や「X JAPAN」のメンバーとして活動するSUGIZOさんです。
SUGIZOさんはこれまで、オレクサンドラさんに楽曲を提供するなど、音楽を通じて活動を支えてきました。
戦争によって左脚を失いながらも競技を続けるオレクサンドラさんについて、こう語ります。
「LUNA SEA」ギタリスト SUGIZOさん
「彼女の存在が、一般の方を巻き込む戦争、紛争を許してはいけないというメッセージだと思います」
さらに、こう強調しました。
「LUNA SEA」ギタリスト SUGIZOさん
「どんな困難が自分を襲っても、どんなに苦境にいても人生を諦めない。必ず自分の夢を現実にするやり方がある。その生き方を10歳の子が僕らに示してくれている」
SUGIZOさん自身も音楽活動の傍ら、難民や紛争地域の人々への支援を長年続けてきました。
2016年にヨルダンの難民キャンプを訪れたほか、パレスチナやイラクなどでも演奏を行い、現地の人々と交流。ウクライナ侵攻後は、避難してきた人々を自身のコンサートに招くなど、音楽を通じた支援を行っています。
これらの活動により、2025年9月にはウクライナ大使館から感謝状が贈られました。
「もし自分が体の一部を失っても音楽を辞めない」SUGIZOが抱く共感
SUGIZOさんがオレクサンドラさんに強く共感する理由のひとつとしてあげたのは、「どんな状況に置かれても表現を続けること」です。
「LUNA SEA」ギタリスト SUGIZOさん
「僕も、もし事故や紛争に巻き込まれたりして体の一部を失ったとしても、恐らく音楽を辞めないと思うんですね。おこがましいですけど、オレクサンドラさんの心がよく分かる感じがします」
そして、「僕は生涯ずっとオレクサンドラさんという存在を応援し続けたいですし、これからも魂の交流を続けていきたいと思います」と、語りました。
「力を持てない人に寄り添いたい」支援の原動力と音楽に託す思い
では、なぜ長年に渡り支援活動を続けているのでしょうか。
SUGIZOさんは、その原点についてこう話します。
「LUNA SEA」ギタリスト SUGIZOさん
「あまりにも今の世の中が、世界が不公平で不均衡で見ていられない、いたたまれない。僕としては、弱っている人、弱き人、力を持てない人に寄り添いたいと思って、もう25年くらい経つので」
さらに、音楽を通じた支援についてはこう語りました。
「LUNA SEA」ギタリスト SUGIZOさん
「スポーツや芸術は思想とか、イデオロギーとか政治的な意識を超えて、僕らが一つになれるすごく重要な手段だと思います」
「忘れないでほしい」「力を持てない人に寄り添いたい」。
オレクサンドラさんは演技を通じて、SUGIZOさんは音楽を通じて、戦争の中で生きる人たちへの思いを伝えています。
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