今週末に迫る土用の丑の日。今年はうなぎがお得な価格に、特に中国産が安くなっています。いったい、なぜなのでしょうか?中国のうなぎの一大産地を取材しました。
「香ばしくておいしいです」
「暑くなると食べたくなります」
“お高い”イメージの「うなぎ」ですが、都内にあるこの店ではランチのうな丼がなんと1700円。お手頃価格の秘訣は、中国産のニホンウナギです。
株式会社亜門 甲田めぐみ 代表
「かなり値段が下がってきたなという印象です」
仕入れ価格は、去年のピーク時に比べて2割ほど安くなったということです。うれしい値下げの裏には、輸入元・中国での思わぬ出来事が関係しているようです。
記者
「いま、うなぎにエサをあげました。大量のうなぎがエサに食らいついています」
うなぎの一大産地として知られる中国の広東省。養殖場には大量のうなぎが泳いでいます。
中国のうなぎの養殖量は年間およそ31万トン、日本のおよそ17倍にのぼり、中国はうなぎの輸出大国でもあります。日本で供給されるうなぎのおよそ7割は輸入で、ほとんどが中国産です。沿岸部で捕獲されたうなぎの稚魚を養殖業者が買い取り、育てたうえで出荷します。
中国のSNSより
「いまは稚魚が少ない。値段が上がるぞ、値上がりするぞ」
天然の稚魚は希少性が高いため、高値で取り引きされることが多く、「水中の黄金」と呼ばれています。しかし、去年は異変が起きました。
記者
「中国メディアは、2025年は二ホンウナギの稚魚が豊漁で、およそ16年ぶりの安値になったと報じています」
72トンの稚魚が捕獲されるなどし、養殖用の池に投入されたということです。
乱獲を防ぐため、中国は日本や韓国、台湾と毎年協議し、養殖のために飼うことができる稚魚の量の上限を36トンに設定していますが、去年は上限の2倍に達した疑いがあります。
稚魚を獲りすぎた結果、今年はうなぎが供給過剰に。中国産うなぎの値下げにつながったというのです。
生産者は苦境に立たされています。
うなぎの養殖業者
「今年の(うなぎの)価格は生産コストを下回っていて、養殖業者の90%が赤字になっています」
今後の見通しについては…
うなぎの養殖業者
「2027年のうなぎの稚魚の漁獲量次第です。稚魚の漁獲量が60トン以上を維持するのであれば、この1、2年で市場が好転する可能性は低いでしょう」
今後も稚魚を獲りすぎれば採算がとれない状態が続く、との見方を示しました。
中国では、危機感を抱いた業界団体が当局に対し、稚魚の捕獲を1年間禁止する措置をとるよう提言することを決定。稚魚の数をしぼり、うなぎの生産量を減らすことで価格の下落をおさえたい考えです。
うなぎの過剰生産への対応に乗り出す中国。中国産うなぎが安い値段で楽しめるのは、いまのうちかもしれません。
・「蚊の10倍」猛烈かゆみが襲う 水辺にいる“スケベ虫”に注意
・エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?「除湿」はいつ使う?賢いエアコンの使い方【ひるおび】
・「人生が変わった」重い後遺症も…炎天下のスポーツと熱中症、高校野球“運動中止”の暑さでも「試合を消化しないと」【報道特集】
