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“複雑な思い”抱えるグリーンランド市民 領有狙うトランプ大統領の一連の発言に嫌悪も… 背景に「デンマーク政府への不信感」

海外
2026-01-15 17:09

アメリカのトランプ大統領が領有に意欲を示すデンマーク自治領のグリーンランド。当のグリーンランドの人々は、複雑な思いで事態の行方を見守っています。


北欧の小さな国、デンマーク。人口およそ600万人のうち、2万人ほどのグリーンランドの人々が暮らしています。


記者
「首都・コペンハーゲンにあるグリーンランド人のためのコミュニティセンターです。きょうはデンマークとグリーンランドの関係について話し合うイベントが行われています」


このイベントに参加していたリナ・クラーセンさん。家族の都合でグリーンランドから移住して以来、40年間、デンマークで暮らしているといいます。


リナさんは、グリーンランドの領有を狙うトランプ氏の発言に嫌悪感を抱きつつも、単純には割り切れない複雑な思いがあると言います。


グリーンランドから移住 リナ・クラーセンさん
「あれ(トランプ氏の発言)は嫌ですね。もちろん、彼の意見に同意できないこともありますが、彼の発言がグリーンランドの人々にとって、何かが変わるきっかけになることを願っています」


グリーンランドは1721年からデンマークの支配下に置かれ、自治権が与えられた今も安全保障や外交政策はデンマーク政府が担っています。


ところが、去年、グリーンランドの住民を対象に行われた世論調査では、「デンマークからの独立に賛成する」人が56%と、過半数を占めました。


なぜ今、独立を求める声が強まっているのか。背景の一つにデンマーク政府への不信感があります。


最近の調査で、デンマーク政府が1960年代から70年代にかけてグリーンランドの先住民・イヌイットの人口抑制のため、数千人の女性や少女に対し、強制的に子宮内避妊具を装着させていた実態が明らかになったのです。


こうしたデンマーク政府による人権侵害への批判の高まりとともに、トランプ大統領の「領有」発言で国際社会の注目が集まったことが独立の議論を後押ししていると指摘されています。


グリーンランドから移住 リナ・クラーセンさん
「周りのグリーンランド市民の身に起きたことを知っているので、デンマーク政府を信じることができません。だから今は思うのです、違う国を試してみてはどうかと」


グリーンランド領有のためには、軍の活用も「選択肢の1つ」とするトランプ政権。アメリカの圧力が強まる中、デンマーク政府は…


デンマーク フレデリクセン首相
「私たちは対立を望んでいません、メッセージは明確です。グリーンランドは売り物ではない」


グリーンランドの領有について、デンマークの外交を研究する専門家は、デンマークとグリーンランドが結束することが重要だと訴えます。


デンマーク国際研究所 ミッケル・オルセン氏
「今、デンマークとグリーンランドにとって非常に重要なのは結束を示すことです。対立によって米国につけ入る隙を与えるのは得策ではありません」


グリーンランドをめぐる状況は今、大きな局面を迎えています。


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