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2026-10-02 09:10
「食欲の秋」を彩るサツマイモや栗、かぼちゃ。ホクホクしておいしい秋の味覚だが、実は食べ方や調理法によっては、食後の急な血糖値の上昇、いわゆる「血糖値スパイク」を引き起こしたり、太ることにつながったりすることもある。秋の味覚に潜む落とし穴と、太りにくい調理のコツについて、クリニックフォアの内科医・渥美義大先生に聞いた。
【一覧】これもか! 糖質の高い“秋の味覚”6選
■サツマイモや栗は“貯蔵庫”、おいしいけれど糖質たっぷり
──サツマイモや栗などの秋の味覚は、やはり太りやすい食材なのでしょうか?
「他の季節の食材と比べても、サツマイモや栗は植物が冬を越し、発芽するためにデンプンを蓄えた貯蔵庫。その部分を食べるため、同じグラム数を食べた時に含まれる糖質の割合が高く、糖質が詰まった食材です。さらに、栗を甘く煮たりケーキにしたり、サツマイモにバターを塗ったりスイートポテトにしたりと、砂糖を追加してスイーツとして調理される機会も非常に多い。そのため、どうしても糖質の摂取量が多くなり、血糖値が上がったり、太りやすくなってしまったりする季節と言えますね」
──そもそも、「血糖値が上がる」とはどういうことなのでしょうか?
「大前提として、人間の血糖値は体温と同じように考えるとわかりやすいでしょう。体温がだいたい36度台で一定に保たれているのと同じように、血糖値も空腹時から食後まで、概ね70〜140mg/dl程度の数値に保たれるよう、体の中で緻密に管理されています。しかし糖質の多い食品、あるいは吸収されやすいジュースのようなものを一気に摂ると、血糖値が急激に跳ね上がることがあります。これが『血糖値スパイク』と呼ばれる現象です。一定に保たれるべき数値が大きく乱れるというのは、体にとって極めてイレギュラーでおかしな事態なのです」
──血糖値スパイクが起きると、太ることに直結するのですか? どんな仕組みなんでしょう。
「急激に上がった血糖値を下げようとして、膵臓からはインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンは、血液中の糖分を細胞に取り込ませる一方、余ったエネルギーを脂肪として蓄える働きをします。つまり、血糖値が大きく上がるほど糖分をたくさん摂る状態が続くと、その糖分が脂肪として蓄積される。結果として、太ることにつながっていくというメカニズムになっています」
──とはいえ、やはり秋の味覚はおいしく味わいたいもの。同じサツマイモでも、調理法によって太りやすさは変わるのでしょうか?
「実はサツマイモは、時間をかけて加熱すると、中のでんぷんが糖化して甘く美味しくなります。焼き芋のようにゆっくり火を入れて水分を抜いていくような調理法だと、同じ重量あたりの糖質量も多くなります。また、食後血糖値の上がりやすさの傾向を示すGI値が高かったという報告もあります」
――そうだったんですね! 太りにくい調理法とは?
「逆に、切った状態で茹でたり蒸したりして迅速に火を通す調理法の方が、水分も残りやすく血糖値は上がりにくいです。また、加熱した後に一度冷ましてから食べると、一部のでんぷんが消化されにくいものに変化し、吸収が緩やかになる可能性があります」
──食べる時間帯や、生活リズムで気をつけるべきポイントはありますか?
「夜遅い時間は日中に比べて食後血糖値が上がりやすいことが知られています。夜遅い夕食や夜食は、血糖値が上がりやすく体重管理の観点からも避けるべきです。日中のおやつに食べ、その後に少し体を動かすことで血糖値の上昇を抑えることができます。また、非常に重要なのが『食事のリズム』。たとえば、朝ごはんを抜くとお昼以降に食事を摂った際の血糖値が上がりやすくなることがあります。朝昼晩と一定のリズムで食事を摂ることが、血糖値スパイクを防ぐためにも大切になりますね」
──太るのも避けたいですが、やはり血糖値スパイクも怖いですね。これを気にせず繰り返していると、将来的な病気のリスクもあるのでしょうか?
「糖質を多く摂る生活が続くと、インスリンが効きにくくなったり、膵臓から十分なインスリンを分泌できなくなったりして、糖尿病の発症につながることがあります。さらに、繰り返す血糖値スパイクは血管にダメージを与え、動脈硬化を進行させる一因になる可能性も言われています。健康面から見ても、血糖値スパイクを起こさないような食べ方を意識することはメリットがあると言えるでしょう」
【監修】クリニックフォア監修医/内科医 渥美 義大
神戸大学医学部卒。東京都済生会中央病院で糖尿病内科スタッフやチーフレジデントとして勤務。現在は糖尿病専門医・日本内科学会認定医として、質の高いプライマリケアの実現と慢性疾患管理の向上に尽力している。
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■サツマイモや栗は“貯蔵庫”、おいしいけれど糖質たっぷり
──サツマイモや栗などの秋の味覚は、やはり太りやすい食材なのでしょうか?
「他の季節の食材と比べても、サツマイモや栗は植物が冬を越し、発芽するためにデンプンを蓄えた貯蔵庫。その部分を食べるため、同じグラム数を食べた時に含まれる糖質の割合が高く、糖質が詰まった食材です。さらに、栗を甘く煮たりケーキにしたり、サツマイモにバターを塗ったりスイートポテトにしたりと、砂糖を追加してスイーツとして調理される機会も非常に多い。そのため、どうしても糖質の摂取量が多くなり、血糖値が上がったり、太りやすくなってしまったりする季節と言えますね」
──そもそも、「血糖値が上がる」とはどういうことなのでしょうか?
「大前提として、人間の血糖値は体温と同じように考えるとわかりやすいでしょう。体温がだいたい36度台で一定に保たれているのと同じように、血糖値も空腹時から食後まで、概ね70〜140mg/dl程度の数値に保たれるよう、体の中で緻密に管理されています。しかし糖質の多い食品、あるいは吸収されやすいジュースのようなものを一気に摂ると、血糖値が急激に跳ね上がることがあります。これが『血糖値スパイク』と呼ばれる現象です。一定に保たれるべき数値が大きく乱れるというのは、体にとって極めてイレギュラーでおかしな事態なのです」
──血糖値スパイクが起きると、太ることに直結するのですか? どんな仕組みなんでしょう。
「急激に上がった血糖値を下げようとして、膵臓からはインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンは、血液中の糖分を細胞に取り込ませる一方、余ったエネルギーを脂肪として蓄える働きをします。つまり、血糖値が大きく上がるほど糖分をたくさん摂る状態が続くと、その糖分が脂肪として蓄積される。結果として、太ることにつながっていくというメカニズムになっています」
──とはいえ、やはり秋の味覚はおいしく味わいたいもの。同じサツマイモでも、調理法によって太りやすさは変わるのでしょうか?
「実はサツマイモは、時間をかけて加熱すると、中のでんぷんが糖化して甘く美味しくなります。焼き芋のようにゆっくり火を入れて水分を抜いていくような調理法だと、同じ重量あたりの糖質量も多くなります。また、食後血糖値の上がりやすさの傾向を示すGI値が高かったという報告もあります」
――そうだったんですね! 太りにくい調理法とは?
「逆に、切った状態で茹でたり蒸したりして迅速に火を通す調理法の方が、水分も残りやすく血糖値は上がりにくいです。また、加熱した後に一度冷ましてから食べると、一部のでんぷんが消化されにくいものに変化し、吸収が緩やかになる可能性があります」
──食べる時間帯や、生活リズムで気をつけるべきポイントはありますか?
「夜遅い時間は日中に比べて食後血糖値が上がりやすいことが知られています。夜遅い夕食や夜食は、血糖値が上がりやすく体重管理の観点からも避けるべきです。日中のおやつに食べ、その後に少し体を動かすことで血糖値の上昇を抑えることができます。また、非常に重要なのが『食事のリズム』。たとえば、朝ごはんを抜くとお昼以降に食事を摂った際の血糖値が上がりやすくなることがあります。朝昼晩と一定のリズムで食事を摂ることが、血糖値スパイクを防ぐためにも大切になりますね」
──太るのも避けたいですが、やはり血糖値スパイクも怖いですね。これを気にせず繰り返していると、将来的な病気のリスクもあるのでしょうか?
「糖質を多く摂る生活が続くと、インスリンが効きにくくなったり、膵臓から十分なインスリンを分泌できなくなったりして、糖尿病の発症につながることがあります。さらに、繰り返す血糖値スパイクは血管にダメージを与え、動脈硬化を進行させる一因になる可能性も言われています。健康面から見ても、血糖値スパイクを起こさないような食べ方を意識することはメリットがあると言えるでしょう」
【監修】クリニックフォア監修医/内科医 渥美 義大
神戸大学医学部卒。東京都済生会中央病院で糖尿病内科スタッフやチーフレジデントとして勤務。現在は糖尿病専門医・日本内科学会認定医として、質の高いプライマリケアの実現と慢性疾患管理の向上に尽力している。
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