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新たな手口は「冷蔵庫」…相次ぐ「トクリュウ」による犯行 「時間かけて信用を…」“巧妙化”する手口と対策【Nスタ解説】

国内
2026-09-18 21:35

トクリュウ=匿名・流動型犯罪グループに加担したとして、2025年の1年間で約1万2000人が検挙されました。
後を絶たないトクリュウによる犯罪ですが、驚きの新たな手口が次々と出てきています。 


【写真で見る】独自入手した“闇バイト”リクルーターの通話音声


相次ぐ「トクリュウ」による被害 捜査難航のワケ

高柳光希キャスター:
トクリュウとは「匿名・流動型犯罪グループ」のことで、メンバーを入れ替えながら特殊詐欺や強盗などを繰り返す組織形態です。役割は細かく分かれています。


・案件屋:強盗などの計画などを構想
・リクルーター:実行役などをリクルーティング
・指示役:実行役に日時や場所などの指示
・実行役:実際に強盗などを行う など


このメンバーは、SNSや秘匿性の高いアプリなど、“スマホのみ”でつながっていることが多く、お互いに面識がなく素性を知らないケースも多々あるようです。


実行役は、SNSなどで「高収入」「即日払い」「ホワイト案件」などといった文言の闇バイトの募集につられて応募してしまい、実行役になるケースも多いといいます。


トクリュウによる事件が後を絶ちませんが、防ぐことはできないのでしょうか。


TBS報道局 社会部 伊東宏晃 記者:
秘匿性の高いアプリを使うことで、どういった人たちがやっているのか実態が見えづらくなっています。

さらに、捜査関係者によると「海外や国境をまたいで犯罪を行っているケースもあり、実態が見えず、捜査が難航してしまうことが多い」と話していました。


トクリュウの新たな手口は「冷蔵庫」 “毎日の電話”で信じ込ませる罠

高柳キャスター:
トクリュウによる事件では、新たな手口も出てきています。


これは東京・町田市で8月に発生した事件で、被害者は80代女性です。


まず女性のもとに「郵便局員を名乗る男」から電話がかかってきました。「香港へ不審な郵便物を送ろうとしていないか」などと言われ、「この後、静岡県警からも電話がある」と伝えられ、電話が切られました。


その直後、実際に「警察官を名乗る男」から電話があり、「個人情報が悪用されている」と言われたそうです。


さらに、お金の保管方法などについて質問を受けた女性は、自宅に現金100万円があることを伝えてしまったということです。


その後、警察官を名乗る男から「すべて集めて冷蔵庫に入れて保管してください。泥棒も冷蔵庫の中までは見ないので安全です」と言われたといいます。


この話を信じた女性は、冷蔵庫の中に現金100万円を入れたということです。


TBS報道局 社会部 伊東宏晃 記者:
警察官からの電話があると、なぜか信じてしまいがちですよね。

この女性に話を聞いたわけではありませんが、「警察官が言っていることを守れば良いのではないか」と信じてしまった可能性も考えられます。


高柳キャスター:
冷蔵庫に隠した現金ですが、今回、すぐには奪っていませんでした。


冷蔵庫に隠した後、毎日「警察官を名乗る男」から電話がかかってきました。男は保管場所が変わっていないかや、外出のタイミングについて尋ねてくることもあったそうです。


日比麻音子キャスター:
登場人物が何人もいたり、毎日電話がかかってきたり、手口が複雑ですね。違和感に気がつきにくいような手口になってるのでしょうか。


TBS報道局 社会部 伊東宏晃 記者:
毎日電話がかかってくると、「気をかけてくれているのではないか」と思ってしまうこともあると思います。

実際、郵便局や警察からこういった電話が来ることは絶対にありません。

ニセ警官からの電話は穏やかな口調で話しかけてくるので、なおさら、被害者も信じてしまい、結果として、事件に巻き込まれてしまうということが多いそうです。


高柳キャスター:
そして、女性は「警察官を名乗る男」に外出する日時を伝え、最初の電話がかかってきてから5日後、外出していたときに冷蔵庫から現金100万円を盗まれたということです。

ここまで時間をかけると逆にリスクもあるのかなということも感じますが、なぜ時間をかけてこういった犯行に及ぶのでしょうか?


「時間かけて信用を…」“巧妙化”する手口と対策

TBS報道局 社会部  伊東宏晃 記者:
最初に郵便局員から電話がありましたが、その後、次々と別の人物を登場させて混乱させていると考えられます。

さらに、何度も電話をかけて「この人を信頼してよいのではないか」と思い込ませ、信用を得たうえで犯行に及んでいる可能性もあります。こういったことから長期的に時間をかけてやっているのではないかとみられています。


日比キャスター:
トクリュウは実態がつかみにくい故に、次から次へと新たな手口が止まりませんね。


「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
年間約1万2000人も検挙されているわけですが、上が捕まらないので、実行役だけが再生産されていき、犯行が止まりません。

こういった手口だと、おそらく高齢者を狙ってきていると思います。

来週にはシルバーウィークが控えていますが、もし高齢者の方が家族と会う機会があれば、こういう手口がいま行われてるということを知らせてほしいです。

さらに、家に多額の現金を置くと、こういった事件に巻き込まれやすいです。周りの方が「自宅になるべく多額の現金を置かないように」とあらかじめ伝えておいた方が良いと思います。


日比キャスター:
1人で暮らしている方もいると思いますが、1人で抱え込まず、会話などの中から違和感に気付いて食い止めていきたいですね。


高柳キャスター:
「自分は大丈夫」と思い込まないことも非常に大事だと思います。


TBS報道局 社会部  伊東宏晃 記者:
最近、多くの方がSNSなどを使っていると思いますが、SNS上で自分の懐事情は話さないことや、むやみに自分の話をしないことが一番大事だと思います。


高柳キャスター:
少しでも不審に思った場合は、警察への相談専用電話「#9110」もあります。不審な電話などがあった場合は、こちらで確認することもできます。


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<プロフィール>

伊東宏晃
TBS報道局社会部 警視庁担当
特殊詐欺や闇バイト事件を取材

堤伸輔さん
国際情報誌「フォーサイト」元編集長
BS-TBS「報道1930」ニュース解説


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