国内
2026-06-12 07:20
リサイクルショップやフリマサイトに並ぶ、たくさん遊ばれてボロボロになったリカちゃんたち。安価で売られているその子たちを迎い入れ、もとの個性を活かしたオシャレな姿に生まれ変わらせる動画『中古リカちゃん変身シリーズ』が人気を博している。大人もハマってしまう「リカ活」の魅力と、知っておきたい楽しみ方のコツとは。リカちゃんのヘアメイクカスタムや洋服作りを発信している「ななえさん(@nanae.2023)」に話を聞いた。
【写真】世界に1体の美少女に激変した「中古リカちゃん」
■「どんなリカちゃんでも可愛くなれる」無限の可能性を秘めたドールカスタムの世界
――さまざまな理由で家にやってきたリカちゃんを、カスタムでより魅力的にする様子をおさめた「中古リカちゃん変身シリーズ」が大きな反響を集めています。はじめに、こうした活動をはじめた経緯について、お話をお聞かせください。
「この活動をスタートしたのは2023年の11月頃、当時3歳だった娘のおもちゃとして、ディズニーのお世話人形シリーズ「レミン&ソラン」のソランちゃんを我が家にお迎えしたことがきっかけでした。娘と一緒に着せ替え遊びをするうちに、人形サイズの洋服作りに興味がわいて、ネットで調べながら娘のサイズアウトした洋服を裁断して、簡単なワンピースなどを手縫いで作るようになったんです」
――リカちゃんとの出会いはいつ頃だったのでしょうか。
「ソランちゃんの洋服作りを初めて数ヵ月たった頃、リカちゃん好きだった小学生の姪に連れられて、福島県小野新町にあるリカちゃん人形のオープンファクトリー『リカちゃんキャッスル』に行ったんです。“リカちゃんの聖地”とも呼ばれるその場所で、可愛いリカちゃんたちと素敵なお洋服の数々を目の当たりにし、子ども時代にリカちゃん遊びが大好きだったというのもあって、娘よりも私の方がどんどん夢中になっていきました」
――カスタムをしてみようと思ったきっかけは?
「きっかけはInstagramですね。ソランちゃんのお洋服作りでドール服の基礎をある程度覚えた私は、それを応用してリカちゃんのお洋服を作り、出来た作品を撮影して投稿するようになりました。ある時、他の方々が投稿されたオシャレなリカちゃんのお写真を見ていたら、その中に今風のお顔立ちをした、柔らかい表情のリカちゃんがいたんです」
――それが、作家さん自らメイクやヘアアレンジをされているリカちゃんだったと。
「はい。市販されているリカちゃんとはまた別の魅力があり、その可愛さと美しさは衝撃的でした。私もこんな柔らかく、にこやかに笑うリカちゃんが欲しい! と思い、さっそく自分でもメイクカスタムに挑戦してみることにしたんです。ただ、新品のリカちゃんはそこそこのお値段がするので、リサイクルショップで数百円というお手頃価格になっていた子を購入して、メイクの練習をはじめました」
――「中古リカちゃん」は、状態もさまざまなのでは…。
「そうですね。楽しく遊ばれたリカちゃんは、髪の毛にも結んだ後や切られた跡がたくさん残ります。メイクを施したあと、そんなボサボサになった髪の毛が気になり、何とかきれいにできないものかと自分なりに色々と調べてみました。そうして手を加えていったら、真っ直ぐで艶のある美しい髪にすることができたんです」
――さぞかし感動されたことかと思います。
「お顔も髪の毛もきれいになったリカちゃんに、自作の洋服を着せてみたら本当に可愛くって…。その時に『どんなリカちゃんでも可愛くなれる、美しくなれる』という、無限の可能性を強く感じたのを覚えています。はじめは練習のため、安いからという理由で購入した『中古リカちゃん』でしたが、リメイクすること自体が楽しくてしょうがなくなっていまい、現在の活動へと繋がりました」
■“頭皮の硬さ”に要注意!? カスタム熟練者が教える「中古リカちゃん」の上手な選び方
――現在、Instagramでは「No.43」まで投稿されていますが、これまでに変身させてきた「リカちゃん」の数はどのくらいになるのでしょうか?
「『中古リカちゃん変身シリーズ』でカスタムして、現在も私が所有している子たちは36人。新品で購入したコレクションや、中古で購入しカスタムしたけれど『変身シリーズ』には載せてない子も合わせると、所有しているドールの数は63人にのぼります」
――63人…! 並べると壮観でしょうね。
「また、所持はしておりませんが、お直ししてお返しした知人やフォロワー様のドールが60人ほどいます。今後『変身シリーズ』に登場する予定の中古のリカちゃんたちが30人ほど控えておりますので、まだまだコレクションは増えると思います(笑)」
――ななえさんの投稿やドールを見て、「自分も『リカ活』をはじめてみたい…!」と思う方も多いかと思います。フリマサイトなどで「中古リカちゃん」を購入する際に気をつけたほうがいいことや、「初心者はここを見たほうがいい」というポイントなど、何かアドバイスがありましたらお聞かせください。
「私が『中古リカちゃん』を購入する際、まず見ているのが『お顔の汚れ』です。水性ペンなどで落書きされている場合は、中性洗剤などで比較的簡単に落とせるので、あまり気にする必要はありません。ただ、その落書きが油性ペンによるものの場合、ちょっと注意が必要だと思います」
――油性ペンでの落書きは落とせないのでしょうか。
「落とせなくはないのですが、専用の薬剤を使い時間をかけて落とさなければならないので、あまり初心者向きではないですね。ちなみに私の場合、ボディは可動式に替えてしまうので体の汚れはあまり気にしません。そして、次に気をつけているのが『髪の劣化』と『頭皮の柔らかさ』です」
――「髪の劣化」は想像がつくのですが、「頭皮の柔らかさ」とは…?
「全体的に焼けていてチリチリになっていたり、経年劣化でベタベタになっていたりする場合、復活は不可能なので髪の毛の交換(植毛)が必要になります。植毛にはニードルという針を使うのですが、リカちゃんの素材であるソフビは劣化により硬化している事があり、そうなった頭皮には針が刺せないんです。たまに頭皮が硬くなっているリカちゃんが居るので、頭を指で挟んでみてプニプニ凹ませることが出来ないようであれば、購入は控えたほうがいいかも知れません」
――髪の毛の交換が必要になりそうな場合は、気をつけたほうがいいと。
「そうですね。髪の毛がきれいで、交換の必要が無いなら頭が固くても問題ありません。リサイクルショップで購入する場合は、手にとって見たり、触ったりできるので状態が確認しやすいですが、フリマサイトで購入する場合は、出品者様に頭皮の状態を聞いてから購入することをおすすめします。カスタムの方向性によって変わってくるので、参考にしてみてください」
――そのほか、注意しているポイントはありますか?
「『目の瞳の部分が消えていないか』は重要ですね。私はメイクカスタムをする際、眉毛、まつ毛、リップ、チークは一度消して書き直しますが、瞳の部分はそのまま残すため、消えていたり、汚れが酷かったりするものは購入を控えるようにしています」
■趣味に年齢は関係なし! ネガティブな言葉に惑わされず“好きなこと”を楽しんで
――改めて、ななえさんが感じる「リカちゃん」の魅力と、Instagramでの発信を通じて伝えたい想いをお聞かせください。
「リカちゃんの魅力は、オシャレで可愛いのはもちろん、持ち主の“憧れ”をそのまま具現化出来るところではないでしょうか。また、顔の造りは同じなはずなのに、見ている人の気持ち次第で楽しそうに見えたり、悲しそうに見えたり…。そんな、その人の心に寄り添ってくれるような優しい魅力もリカちゃんにはあります」
――確かに…。投稿を拝見していて、こんなに表情豊かなのかと驚きました。
「合わせる小物やポージング、服装によって、その魅力はさらに増すような気がしています。いろいろな格好やシチュエーションを再現してInstagramに投稿することにより、リカちゃんの魅力をより多くの方に知って貰えたら嬉しいですね」
――最後に、興味があっても「大人だから…」と躊躇されている方へメッセージをいただけますか?
「SNS等でもよく『もういい歳ですが、今からリカちゃんをお迎えするのは変でしょうか?』といったお悩みを目にします。たしかに、リカちゃんは子どものおもちゃというイメージが世間的には強いかもしれませんが、私が『リカ活』を始めたのも30代半ばの頃でした。『リカ活』に限らず、自分が好きなものを楽しみ、追求することは、日々の暮らしと心を豊かにしてくれます」
――年齢や周りの目を気にしてやらないのは、もったいないですね。
「私の投稿に対して、ネガティブな事を言う方も時折いらっしゃいますが、この活動が大好きなので、これからも楽しみ続けることに変わりはありませんし、他者からどう思われようが全く気になりません。私は『リカ活』を始めたことで、人生をより楽しめるようになりました。そんな風に、年齢を気にせず、好きなことを全力で楽しむ私の姿を見せ続けることで、ほんのわずかでも誰かに勇気を与えることが出来たら良いなと思っています」
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――さまざまな理由で家にやってきたリカちゃんを、カスタムでより魅力的にする様子をおさめた「中古リカちゃん変身シリーズ」が大きな反響を集めています。はじめに、こうした活動をはじめた経緯について、お話をお聞かせください。
「この活動をスタートしたのは2023年の11月頃、当時3歳だった娘のおもちゃとして、ディズニーのお世話人形シリーズ「レミン&ソラン」のソランちゃんを我が家にお迎えしたことがきっかけでした。娘と一緒に着せ替え遊びをするうちに、人形サイズの洋服作りに興味がわいて、ネットで調べながら娘のサイズアウトした洋服を裁断して、簡単なワンピースなどを手縫いで作るようになったんです」
――リカちゃんとの出会いはいつ頃だったのでしょうか。
「ソランちゃんの洋服作りを初めて数ヵ月たった頃、リカちゃん好きだった小学生の姪に連れられて、福島県小野新町にあるリカちゃん人形のオープンファクトリー『リカちゃんキャッスル』に行ったんです。“リカちゃんの聖地”とも呼ばれるその場所で、可愛いリカちゃんたちと素敵なお洋服の数々を目の当たりにし、子ども時代にリカちゃん遊びが大好きだったというのもあって、娘よりも私の方がどんどん夢中になっていきました」
――カスタムをしてみようと思ったきっかけは?
「きっかけはInstagramですね。ソランちゃんのお洋服作りでドール服の基礎をある程度覚えた私は、それを応用してリカちゃんのお洋服を作り、出来た作品を撮影して投稿するようになりました。ある時、他の方々が投稿されたオシャレなリカちゃんのお写真を見ていたら、その中に今風のお顔立ちをした、柔らかい表情のリカちゃんがいたんです」
――それが、作家さん自らメイクやヘアアレンジをされているリカちゃんだったと。
「はい。市販されているリカちゃんとはまた別の魅力があり、その可愛さと美しさは衝撃的でした。私もこんな柔らかく、にこやかに笑うリカちゃんが欲しい! と思い、さっそく自分でもメイクカスタムに挑戦してみることにしたんです。ただ、新品のリカちゃんはそこそこのお値段がするので、リサイクルショップで数百円というお手頃価格になっていた子を購入して、メイクの練習をはじめました」
――「中古リカちゃん」は、状態もさまざまなのでは…。
「そうですね。楽しく遊ばれたリカちゃんは、髪の毛にも結んだ後や切られた跡がたくさん残ります。メイクを施したあと、そんなボサボサになった髪の毛が気になり、何とかきれいにできないものかと自分なりに色々と調べてみました。そうして手を加えていったら、真っ直ぐで艶のある美しい髪にすることができたんです」
――さぞかし感動されたことかと思います。
「お顔も髪の毛もきれいになったリカちゃんに、自作の洋服を着せてみたら本当に可愛くって…。その時に『どんなリカちゃんでも可愛くなれる、美しくなれる』という、無限の可能性を強く感じたのを覚えています。はじめは練習のため、安いからという理由で購入した『中古リカちゃん』でしたが、リメイクすること自体が楽しくてしょうがなくなっていまい、現在の活動へと繋がりました」
■“頭皮の硬さ”に要注意!? カスタム熟練者が教える「中古リカちゃん」の上手な選び方
――現在、Instagramでは「No.43」まで投稿されていますが、これまでに変身させてきた「リカちゃん」の数はどのくらいになるのでしょうか?
「『中古リカちゃん変身シリーズ』でカスタムして、現在も私が所有している子たちは36人。新品で購入したコレクションや、中古で購入しカスタムしたけれど『変身シリーズ』には載せてない子も合わせると、所有しているドールの数は63人にのぼります」
――63人…! 並べると壮観でしょうね。
「また、所持はしておりませんが、お直ししてお返しした知人やフォロワー様のドールが60人ほどいます。今後『変身シリーズ』に登場する予定の中古のリカちゃんたちが30人ほど控えておりますので、まだまだコレクションは増えると思います(笑)」
――ななえさんの投稿やドールを見て、「自分も『リカ活』をはじめてみたい…!」と思う方も多いかと思います。フリマサイトなどで「中古リカちゃん」を購入する際に気をつけたほうがいいことや、「初心者はここを見たほうがいい」というポイントなど、何かアドバイスがありましたらお聞かせください。
「私が『中古リカちゃん』を購入する際、まず見ているのが『お顔の汚れ』です。水性ペンなどで落書きされている場合は、中性洗剤などで比較的簡単に落とせるので、あまり気にする必要はありません。ただ、その落書きが油性ペンによるものの場合、ちょっと注意が必要だと思います」
――油性ペンでの落書きは落とせないのでしょうか。
「落とせなくはないのですが、専用の薬剤を使い時間をかけて落とさなければならないので、あまり初心者向きではないですね。ちなみに私の場合、ボディは可動式に替えてしまうので体の汚れはあまり気にしません。そして、次に気をつけているのが『髪の劣化』と『頭皮の柔らかさ』です」
――「髪の劣化」は想像がつくのですが、「頭皮の柔らかさ」とは…?
「全体的に焼けていてチリチリになっていたり、経年劣化でベタベタになっていたりする場合、復活は不可能なので髪の毛の交換(植毛)が必要になります。植毛にはニードルという針を使うのですが、リカちゃんの素材であるソフビは劣化により硬化している事があり、そうなった頭皮には針が刺せないんです。たまに頭皮が硬くなっているリカちゃんが居るので、頭を指で挟んでみてプニプニ凹ませることが出来ないようであれば、購入は控えたほうがいいかも知れません」
――髪の毛の交換が必要になりそうな場合は、気をつけたほうがいいと。
「そうですね。髪の毛がきれいで、交換の必要が無いなら頭が固くても問題ありません。リサイクルショップで購入する場合は、手にとって見たり、触ったりできるので状態が確認しやすいですが、フリマサイトで購入する場合は、出品者様に頭皮の状態を聞いてから購入することをおすすめします。カスタムの方向性によって変わってくるので、参考にしてみてください」
――そのほか、注意しているポイントはありますか?
「『目の瞳の部分が消えていないか』は重要ですね。私はメイクカスタムをする際、眉毛、まつ毛、リップ、チークは一度消して書き直しますが、瞳の部分はそのまま残すため、消えていたり、汚れが酷かったりするものは購入を控えるようにしています」
■趣味に年齢は関係なし! ネガティブな言葉に惑わされず“好きなこと”を楽しんで
――改めて、ななえさんが感じる「リカちゃん」の魅力と、Instagramでの発信を通じて伝えたい想いをお聞かせください。
「リカちゃんの魅力は、オシャレで可愛いのはもちろん、持ち主の“憧れ”をそのまま具現化出来るところではないでしょうか。また、顔の造りは同じなはずなのに、見ている人の気持ち次第で楽しそうに見えたり、悲しそうに見えたり…。そんな、その人の心に寄り添ってくれるような優しい魅力もリカちゃんにはあります」
――確かに…。投稿を拝見していて、こんなに表情豊かなのかと驚きました。
「合わせる小物やポージング、服装によって、その魅力はさらに増すような気がしています。いろいろな格好やシチュエーションを再現してInstagramに投稿することにより、リカちゃんの魅力をより多くの方に知って貰えたら嬉しいですね」
――最後に、興味があっても「大人だから…」と躊躇されている方へメッセージをいただけますか?
「SNS等でもよく『もういい歳ですが、今からリカちゃんをお迎えするのは変でしょうか?』といったお悩みを目にします。たしかに、リカちゃんは子どものおもちゃというイメージが世間的には強いかもしれませんが、私が『リカ活』を始めたのも30代半ばの頃でした。『リカ活』に限らず、自分が好きなものを楽しみ、追求することは、日々の暮らしと心を豊かにしてくれます」
――年齢や周りの目を気にしてやらないのは、もったいないですね。
「私の投稿に対して、ネガティブな事を言う方も時折いらっしゃいますが、この活動が大好きなので、これからも楽しみ続けることに変わりはありませんし、他者からどう思われようが全く気になりません。私は『リカ活』を始めたことで、人生をより楽しめるようになりました。そんな風に、年齢を気にせず、好きなことを全力で楽しむ私の姿を見せ続けることで、ほんのわずかでも誰かに勇気を与えることが出来たら良いなと思っています」
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