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安定的な皇位継承へ皇室典範改正 大きな2つの課題と明記されなかった重要な論点【Nスタ解説】

国内
2026-06-08 20:05

皇族数の確保策をめぐる協議が、山場を迎えています。
衆参両院の正副議長がとりまとめた案について報告していますが、各党の合意は得られるのでしょうか?


【写真を見る】現行の皇室典範での「皇位継承権の順位」は?


減少する皇族数問題と2つの大きな課題

出水麻衣キャスター:
皇室典範の改正については5月までに各党の意見を聞き、6月5日に取りまとめられました。あとは了承されるか、というところまで来ています。


皇族の高齢化や結婚して皇室を離れることに伴い、どんどん数が減っていくことが想定されている中、皇室の現状について2つの課題があります。


▼1つ目の課題は「女性皇族が結婚すると、皇室を離れる」
皇族の数が少なくなり、公務などの担い手がいなくなってしまう。


▼2つ目の課題は「安定的な皇位継承」
「悠仁さままでは皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない」と、今回のとりまとめ案にも明記されています。


しかし、未婚の男子は現在、悠仁さまただ1人です。悠仁さまの先の世代、どのように安定して皇位継承していくのかという問題があります。


結婚後も女性皇族は皇室に 論点に夫や子どもの存在

出水キャスター:
皇族数を確保するため、今回の協議で示された案が2つあります。


▼皇族数を確保する案(1):女性皇族は結婚後も身分を保持
現在、女性皇族は結婚したら皇室を離れますが、結婚後も皇室に残ることで、皇族が減るのを防げるというものです。

ただ、この案には「一定の配慮」も明記されています。


TBS報道局 政治部 原田真衣 記者:
今回取りまとめられた案には「経過措置が設けられるべきだ」という記載がされています。


現在いらっしゃる女性皇族の方々ですが、これまで「結婚したら皇籍を離れる=一般の方になる」という前提で、ご自身の将来を考えてこられたケースもあるかと思います。

そんな中で、急に制度が変わるということですので「実際に皇族として残るかどうかは、ご本人の意思や希望を尊重して決められるようにしよう」と、今回のとりまとめ案にも記載されています。


また、実は案に盛り込まれていない重要な論点もあります。

それは、将来的に女性皇族がご結婚され皇族に残る場合、その夫と子どもをどう扱うかという点です。


この論点については、現在、以下のような声があります。


中道改革連合・小川代表(5月22日)
「党内には、配偶者・子にも皇族としての身分を求める考え方が一定ある。皇室といえども1つの家族。当事者のご意向は極めて重要


自民党幹部 
「あえて書かない。今回は“立法府の総意”を取りまとめる必要があるが、この論点ではまとまらない。国会審議で深めれば良い」


この案が了承された後も、法案が成立するまで焦点となる部分と言えます。


出水キャスター:
国会でどこまで議論が深まるかというところも少し不安が残ります。


今回、JNNでは世論調査を実施しました(6月6~7日/有効回答1021人)。


【女性皇族が結婚後も皇室に残る】
賛成:73%
反対:13%
わからない:14%


【女性皇族が皇室に残る場合、その夫・子どもも皇族になる】
賛成:51%
反対:34%
わからない:15%


皇族の数の確保策については、ずっと議論されてきたことです。
皇族の方はスポーツイベントなどでスピーチをされるなど、そこにいらっしゃるというだけで喜ばれる方も多くいらっしゃいます。色々なところで公務に参加していただくことは、これからもやっていただきたいですよね。


スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
そのために、皇室の皆さまの数が大事になるわけですよね。
その中で、直近の課題が皇族数の確保であり、それを受けて様々な議論が行われています。


ただ、20~30年前を考えると、例えば私が海外で皇室についてお話するときは「言葉にすることすらはばかられる」という表現をしていたくらいです。つまり、議論にすることすらはばかられました。


しかし、私たちの文化を繋げるための大事な議論をしていかなければならないと、ここ数年感じています。


旧宮家の男系男子を養子に 年齢などは「今後、慎重に制度設計」

出水キャスター:
皇族数を確保するため、今回の協議で示された2つ目の案です。


▼皇族数を確保する案(2):旧宮家の男系男子を養子に
戦前は皇族だった11の「旧宮家」から男系男子を皇族の養子として迎え入れるという案。ただし、皇位継承権はありません。


そして、▼養子になる人の年齢▼親になる人の範囲については明文化されておらず、今後「国民の理解を得るべく慎重に制度設計を行う」ということです。


養子になった男系男子に、もし男の子が産まれた場合はどうなるのでしょうか。


TBS報道局 政治部 原田真衣 記者:
とりまとめ案には明記されていませんが、理屈上は新たに男子が生まれた場合、皇位継承権を持つという可能性はあります。それが結果的に安定的な皇位継承に繋がるという見方があります。


しかし、ある自民党幹部は「実際にはそういった状況になってみて、また20~30年後に制度設計や議論が行われるのではないか」と話しており、今後の検討事項といえると思います。


伝統か人権か 皇室典範の改正は今後どう進む?

出水キャスター:
皇室典範の改正について、今後のスケジュールです。


▼6月8日:各党協議でとりまとめ案の提示
▼6月10日:各党協議でとりまとめ案の了承へ
▼政府が法案作成→国会提出
▼~7月17日:今国会中の成立めざす


果たして、これだけスピーディーに進んで大丈夫なのかという不安があります。


井上貴博キャスター:
皇室典範の歴史をどう考えるのか。一方で、いま社会では多様性が尊重されています。

「議論がはばかられてきた歴史を変えるべき」という意見もあれば、「伝統としてとどめるべきだ」という意見もあります。

しかし、どこかで結論を出さないと、皇族の方が負担を強いられてしまいます。その部分をどう除くことができるかというところだと思います。


スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
伝統を守ることと、人権を守ることをどうするのかですよね。ようやく議論の始まりだと認識しています。


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<プロフィール>
原田真衣
TBS報道局政治部
好きな飲み物はビール
自民・幹事長番、麻生派など担当

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト 心理コンサルティング
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰


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