陸上自衛隊・第1普通科連隊のSNSに投稿された部隊の新しいロゴマーク。生成AIを使って作られていましたが、批判が相次ぎ、わずか4日で使用を取りやめることになりました。
【画像を見る】ロゴマークの作成にあたりAIに指示したキーワードとは
「自衛隊のマークとしてふさわしくない」批判相次ぐ
軍服の上に鎖を巻いたゾウ。手には銃を構え、胸の部分にはドクロが描かれています。(※現在は削除)
東京・練馬駐屯地に所属する陸上自衛隊・第1普通科連隊が、生成AIの「ChatGPT」を使い作成した部隊の新しいロゴマークです。
キーワードからイラストを作れる機能を使い、隊の象徴である「ゾウ」に加え、「青い炎」「自衛隊」などを入力し、このロゴができたといいます。
「小銃」や「ドクロ」というキーワードを入力したかどうかは明らかになっていません。
4月29日に部隊のSNSで公開すると「自衛隊のロゴマークとしてふさわしくない」などの批判が相次ぐ事態に。公開からわずか4日で使用を取りやめることになりました。
他の部隊で生成AIを使用してロゴマークを作成した例は把握されていないということで、初めての事例とみられます。
AI生成で「過程が不明瞭」に
井上貴博キャスター:
現代政治に詳しい法政大学大学院の白鳥浩教授に聞きました。論点は2つです。
(1)自衛隊に「適したデザイン」か
(2)AIでの生成は「過程が不明瞭」に
まず、自衛隊は「専守防衛」を掲げています。一方で、今回問題となったデザインは好戦的で侵略・死を連想させる「ドクロ」が用いられています。
白鳥教授によると「自衛隊の理念から逸脱」と受け止められる恐れがあるといいます。
出水麻衣キャスター:
もう一つの論点は、部隊のロゴをAIで生成した過程についてです。
陸上自衛隊によると、今回のロゴは、隊員が生成AIに「ゾウ」「擬人化」「自衛隊」などといったキーワードを入力し作成を指示。指示を元にAIがデザインを生成し、上官がデザインやSNSでの公開を了承したということです。
白鳥教授は「AIは制作の過程がわからない上に、本来なら行われる議論がない」と指摘しています。
こうした問題を繰り返さないために検証する必要がありますが、過程がわからないため、それも難しいということです。
「怖そう」「海外ではドクロも使われている」取りやめになったロゴに街の人は…
陸上自衛隊は多くの国民に理解していただくためにも、総合的な判断で削除したのですが、このロゴについて街の人はどんな印象を持ったのでしょうか。
10代
「え?自衛隊?攻撃的に見える感じ。怖そう」
「守るって感じではない気がする」
70代
「ドクロとかもなぜここにある必要がある」
「相手をやっつけそう。平和の部隊だもの、自衛隊は」
40代
「確かにちょっと過激ではあるが、それで一致団結するのであれば国を守っていただいているので、やむを得ないというかしょうがないのかなと思う」
40代
「これはアイコンでいいのではないか。わりと海外の海兵隊とかもドクロ使っていたりとか。出てきたのが100%これがいいというのであれば、それでいいのではと」
井上キャスター:
世界の軍隊や部隊を調べてみると、ドクロのマークを使用している部隊はあります。
日本社会において自衛隊をどのように位置づけたいのか、どうブランディングしたいのか。災害救援などのソフトな面を強調したいのか、日本を守る砦としての強いイメージにしたいのか。
それによって変わってくると思いますが、いずれにしても、なぜこのロゴを作成したのかという説明がありません。批判が来たから取り下げるのでよいのだろうかと感じます。
出水キャスター:
色々な議論が巻き起こっているので、隊員のみなさんで、このイラストを改めて見て、このイメージで合っているのか、オープンな形で議論する時間を持っていただいてもいいかなと思います。
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