天気予報を、より分かりやすく見るポイントや、予報の舞台裏について、気象予報士の河津真人さんに伝えてもらいます。
「くもりマーク」と「降水確率40%」 どっちを信じる?
高柳光希キャスター:
まずは、「くもりマーク」で「降水確率40%」の日。実際、「マーク」と「降水確率」のどちらを参考にすればよいのでしょうか。
河津真人 気象予報士:
「くもりマーク」で「雨40%」の予報は、どっちに転ぶのかが分からないという予報で、“自信のなさ”の表れです。
日が近づいてくると、もう少しはっきりと晴れ寄りか雨寄りの天気かが分かるので、週間予報で「くもりマーク」で「降水確率40%」の予報を見たら、気象庁も予報士も「悩んでいるんだな」って思ってください。
井上貴博キャスター:
週間予報のくもりマークは掛け捨て保険のような認識でしょうか。
河津真人 気象予報士:
「一旦予報を出さないといけないから出した」というくらいです。
出水麻衣キャスター:
降水確率50%ぐらいからは自信があると捉えてよいのでしょうか。
河津真人 気象予報士:
雨寄りではありますが、日々変化するので、最新の予報を常に見ていただきたいというのが本音です。
井上キャスター:
1日に対してマークを3つぐらい出すことはできるのでしょうか?
河津真人 気象予報士:
気象庁は1日に対してマークを3つは出していないので、実は27日はくもりと晴れのマークがついていて降水確率30%なので、雨のマークが隠れているかもしれません。
高柳キャスター:
河津さんは、くもりマークで降水確率が40%の日、傘は持っていきますか?
河津真人 気象予報士:
それが明日の場合だったら持ちますが、まだ日が遠かったら日が近づくのを待ちます。
天気解説でよく聞く「平年」はいつ?
高柳キャスター:
続いて、よく耳にする「平年並み」などの「平年」。天気を言葉で伝える上で「平年」は、比較するのに欠かせないと思います。
河津真人 気象予報士:
一体いつのことを指しているのかというと、現在言われている「平年」は、1991年~2020年までの30年間の気象データの平均のことです。10年ごとに更新されるので、直近5年の異常気象は含まれていません。
今はどんどん気候が変化していることもあり、「平年」も変化しています。その「平年」の感覚のズレが分かりやすいのが、東京の年間の猛暑日日数です。
【東京の猛暑日(35℃超)の日数】
▼2代前の「平年」(1971~2000年):年間1.9日
▼1代前の「平年」(1981~2010年):年間3.2日
▼今の「平年」(1991~2020年):年間4.8日
▼直近30年(1996~2025年):年間7.5日(独自に計算)
2020年以降、突出して猛暑日が増加しており、「平年」より気温が高いのは普通で、「平年」と比較しても最近の気候を捉えきれなくなってきているというのが正直なところです。
高柳キャスター:
今年の予報で「平年」と比べても、直近5年の天気は入っていないということですね。
2025年の猛暑日は、東京は29日ありましたが、次に「平年」が変わるのは5年後の2031年ですよね。その時の猛暑日はどのくらいまで増えていると思いますか?
河津真人 気象予報士:
10日を超えてもおかしくないかもしれません。気候がどんどん変わってきて、「平年」が追いつかないぐらいです。
梅雨入り予報はなぜ難しい?
高柳キャスター:
さらに、予報士として難しいことを求められるのが「梅雨入り」のタイミングです。気象庁の予報官が梅雨入りを決めるのですが、実際に予想する上で 「心理戦」という面もあるそうです。
河津真人 気象予報士:
実際の天気を予想するのは当然ですが、その天気になったからといって気象台が梅雨入りを発表するとは限りません。
「平年」より早すぎると、くもりや雨の日が続いてもまだ梅雨入りを発表しないことがあります。そういった予報官の気持ちまでも予測して、予報士として梅雨入りの日を予報している状況です。
出水キャスター:
予報官は何人くらいいるのでしょうか。
河津真人 気象予報士:
各地方によって違うと思いますが、基本的には週間予報を出している人が、梅雨入りの発表もすると聞いています。それは数人ぐらいです。
井上キャスター:
予報官が変われば、その人のマインドによって、梅雨入りも若干変わってくることもあるのかもしれませんね。
河津真人 気象予報士:
私もデータや前例、予報官の気持ちを予想しながら、お伝えしているというところがあります。
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