去年、海水温上昇による大量死などが問題となったカキ。歴史的な苦境に見舞われる中、生産者たちの思いがつまった“日本一美味しいカキ”を決める大会が開催されました。
おととい、豊洲市場で開催されたのが日本一美味しいカキを決める「牡蠣-1グランプリ」!
全国から66の生産者がエントリーし、“生食”や“加熱”など4つの部門で戦います。
その会場で1人、緊張した面持ちの男性が…
「毎年レベルも上がっていると思います。なんとか決勝に残れるように、頑張ります」
関東から唯一エントリーした、千葉県・新富津漁協の浅倉正信さん(48)です。
浅倉さんが作るカキは、知る人ぞ知る“極上の一粒”なんです!
ひろ寿司 小倉博人 店主
「とてもいいカキです。このぷりぷり感。こんだけ身がぴっちり入っているのはすごいですよね。これは江戸前オイスター、富津で作っているカキですね」
千葉県富津市のお寿司屋さんで大人気なのが、浅倉さんが作る「江戸前オイスター」。殻は小ぶりですが、中身はパンパン!貝柱が大きいため、歯ごたえがあり、濃厚な旨味が広がります。
さらに、加熱しても縮みにくいため、焼いても、蒸しても、ぷりっぷりの食感が楽しめます。
お客さん
「ものすごくジューシー。甘みが長く続く感じがして、すごくおいしかったです」
その旨さの秘密を探りに、Nスタは東京湾へ…
新富津漁協 浅倉正信さん
「きょうは出荷のため、朝カキのカゴをあげにいきます」
港から船で5分ほど走ると、浅倉さんが作る江戸前オイスターの養殖場に到着します。そこで次々と水揚げされる謎の“黒いかご”。
新富津漁協 浅倉正信さん
「カキを一粒ずつ個別に個体で育てるシングルシード養殖、このカゴで養殖する方法ですね」
日本のカキ養殖の9割はホタテの殻に稚貝を付着させ、海中に吊り下げる「垂下式」。そんな中、近年注目されているのが、専用のカゴの中で一粒ずつ稚貝を育てる『シングルシード』養殖です。
波に揺られたカキ同士がぶつかることで余分な殻が伸びづらくなり、丸く深みがある形に。そうすることで身に栄養が集中し、見た目もぷりっとしたカキに仕上がるといいます。
しかし去年夏、ある異変が。
新富津漁協 浅倉正信さん
「もうこれ、身が入ってないです。空、口が開いちゃって」
育てたカキの半分近くが、記録的な高水温などの影響で死んでしまったのです。
日本の一大養殖カキの産地・瀬戸内海の各県では、多いところで7割から9割のカキが死んでしまう事態に。
カキの養殖業界にとって“最大の危機”に見舞われる中開催された今回の牡蠣-1グランプリ。大会の審査は一般の消費者や専門の審査員などが試食し、おいしいと思ったカキに投票する形です。
浅倉さんは今回、“生食”と“加熱”部門にエントリー。グランプリをとるためには、まず予選通過が必須。果たして…?
司会
「準決勝へ進出するのは、吉見丸、新富津漁業協同組合」
見事、加熱部門で予選を突破!選ばれた生産者は24人中、わずか4人!
新富津漁協 浅倉正信さん
「よかった。加熱(部門)だけでも残ってよかった」
さらにこのあと、決勝の2つにまで勝ち上がります!運命の決勝戦…!
司会
「一斉にフリップをおあげください。どうぞ。右からB、A、A、A、A、Aということで、Aが優勝となります」
審査員6人のうち、5人が江戸前オイスターに投票!浅倉さんが加熱部門の日本一になりました!
審査員「日本イタリアンの巨匠」 片岡護シェフ
「A(江戸前オイスター)のほうがちょっと味が、力強さが感じられたんです」
新富津漁協 浅倉正信さん
「千葉県でカキは本当に無名のところからですね、丸7年今やって、ようやくここまでたどり着きました」
激戦の生食部門は佐賀県、宗徳丸の「秋月」が見事日本一の座を射止めました。
シングル生食部門グランプリ 佐賀県 宗徳丸 境田耕治さん
「素晴らしい有明海という海があってのグランプリだったと思います。めちゃくちゃうれしいです。日本一です」
カキ業界の荒波にも負けず!彼らの挑戦はこれからも続きます。
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