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『鉄の天井がある』とみんなで言っていた…小池百合子都知事がインタビューでかつての自民党を語る 高市総理誕生など女性リーダーの誕生は「日本変えるゲームチェンジャー」【報道の日2025】

国内
2025-12-27 07:00

今年、初の女性総理が誕生した日本。しかし、「ガラスの天井」が破られるまでの道のりは平たんではありませんでした。小池百合子都知事は、自民党総裁選に出馬した初の女性政治家です。今回、小池知事が、TBS『報道の日』の膳場貴子キャスターの取材に応じ、自民党時代を「『鉄の天井がある』とみんなで言っていた」と振り返りました。


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はじめは“男女関係なく”――経済キャスターから飛び込んだ政治の世界

膳場:
そもそも男性中心の政治の世界に小池さんが飛び込んだ理由や覚悟とは?


小池知事:
キャスターをしていると、いろんな情報が入って、いろんな方とお目にかかって。ああすればいいのに、こうすればいいのにって思うことありませんか?
東西冷戦が終わって、バブル経済が破裂したという瞬間でした。


これはもう自分自身がプレイヤーになった方が早いんじゃないかと、ちょっと“勘違い”しまして。他の人では気づかないようなこと、私にしかできないことをやってみようと思って飛び込んだのが、何年前でしょうね。前世紀です(笑)。


経済キャスターでしたので、最初はあまり男性女性ということは関係なく、むしろ安全保障とか国際情勢・金融・経済を特に好んでやっていたんです。


膳場:
国政で女性が意思決定に参加する必要性を、最初から意識されてたわけではなかった?


小池知事:
あまりなかったですね。
代々政治家の家でもないし、その分、お父さんとかおじいちゃんの代からの後援会がないので自由にできる。思い切ったことをやれるようにしました。


何かを決めるときに1人でも女性がいる、1人でも他の性がいるということで、会議が成り立つんだと思っています。


私が環境大臣時代に取り組んだクールビズにしても、女性にとってもいいし、男性にとってもいいという「両方が納得すること」がよりスピード感をもって進めることにつながります。


小池知事:
東京都では、1人も女性がいない会議は、会議とみなさないということを念頭にしまして、例えば審議会もですね、今女性比率47%ぐらいで、もうちょっとで50%になります。物事を決める場に男性も女性も入った形となっている。


女性初の自民党総裁選へ出馬も・・・周りは「鉄の天井がある」

小池知事:
私が女性として初めて自民党総裁選に立候補したかと思います。男性の方も応援してくださって、20名の推薦人が集まりました。


膳場:
とはいえ総裁選を戦うってなると、どうでしょうか。「ガラスの天井」はあったのか…


小池知事:
私はあんまりそういうのを考えない方なんですね。
でも「鉄の天井がある」とみんなで言っていて、そう言いながらも自分を鼓舞してやっていました。


候補者はエスタブリッシュメントの男性4人と、私1人。異次元から来たような扱いだったかもしれませんけれども、あのときは得票3位までいきました。


「“ダイバーシティ”ってどこの駅の近く?」男性議員の発言にフリーズ

小池知事:
ところが、自民党が野党に転じたとき、時間ができて、つらつら考えるうちに、「あれちょっと原点に戻った方がいいな」と。それで女性の社会参画とか、子育て、ひいては、少子化問題に取り組むことにしたんです。


女性議員の方、ときには男性議員の方もきていただいて、いろんな専門家をお呼びして、ダイバーシティについてどうあるべきかを話していたんですね。


そしたら、結構最初からいたはずの男性が途中で「その“ダイバーシティ”っていうのはどこの駅が近いんですか?」って。それで、もうその場はみんな凍りついたんです。


膳場:
ひっくり返っちゃいますね。


小池知事:
ひっくり返るどころか。もうその場でフリーズです。これは国会でやっていてもマイナーな、とてもマイナーなアジェンダでしたしね。これは無理だと思って、今知事として、その時できなかったところをやっているということですね。


女性初の総理大臣・高市早苗「ゲームチェンジャーとして意味がある」

膳場:
ずっと日本は男性が総理だった。けど、今年高市さんが初めて女性総理に就任した。


小池知事:
女性が当たり前のようにトップにいる、意思決定を行うということは、私はこれまでの日本を具体的に変えていく、まさにゲームチェンジャーとしての女性ということに極めて意味があるというふうに思っています。


たとえば今、少子化についても、人口は毎年何十万人と少なくなっているわけですね。子どもを産むことがリスクではない。結婚がリスクではないことをしっかりと伝える。それは女性の役割というか、女性が行うことが自然なんだろうと。


膳場:
10年間東京のトップが女性だった。女性がトップであることが当たり前、という環境をつくったのでは?


小池知事:
意思決定の場に女性がいるということは、様々な変化を起こすという、そのことを都民の皆さんも感じていただいているのかなと。それで3期目に入りました。
政策も、1年でできるものではありません。赤ちゃんファーストなどの政策を長く行ってきたからこそ、今、10年ぶりに出生数がプラス0.3と、プラスに転じているんですね。ほかにも、たとえばAIの発展というのは、1年どころか毎月違いますよね。


膳場:
目覚ましいですね。


小池知事:
あまりしがらみのない女性にとって、そういう変化こそ取り入れる余裕を私達は持っているのじゃないかな。


小池知事が考える“女性リーダーの現在地”とは

膳場:
あらためて日本の女性リーダーの現在地をどのように評価されますか。


小池知事
いいところに来ているんじゃないでしょうか。
世界的に見ても“日本変わるんじゃないかな”っていうことが、メッセージとして伝わっていくんじゃないか。そしてこれをまた次の世代がだんだん当たり前のように思っていく。その土台になっているのかなというふうに思います。


膳場:
小池さんの10年近い都知事生活。そういう土台を築いてきた自負はありますか。


小池知事
そうですね、都内の女性の経営者もこの5年間で5万人増えました。都の管理職も約2割に増えています。ほかにも、保育の無償化や、無痛分娩、018サポートとか。
いろいろ批判は周りの県からいただきますが、これは地方自治として私の優先権としてやっています。まさしく地方自治。他のところで減らすことはあっても、ここで今、しっかりとやっていくというのが私の判断なんですね。


膳場:
国政より、都政やっていらっしゃるほうがスピードは速いですか?


小池知事:
速い。うんと速い。100倍は速い。


12月28日午前9時54分から放送する「報道の日」では、初の女性総理誕生までの日本の歩みを、自民党の総裁選に出馬した経験がある現職の政治家3人、小池百合子氏、野田聖子氏、上川陽子氏の視点からひも解きます。


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