4日後に投開票を迎える参議院選挙では、コメの高騰対策も大きな争点の一つとなっています。与野党“大激戦”となっている日本一の“コメどころ”で、小泉農水大臣と農家の方にコメ政策について話を聞きました。
「随意契約による備蓄米の放出」など、コメの高騰対策を矢継ぎ早に打ち出してきた小泉農水大臣。日本一のコメどころで激戦の1人区・新潟選挙区での応援を終えて、単独インタビューに応じました。
井上貴博キャスター
「最初は(米価を)下げなきゃいけない。行き過ぎると、農家はふざけるなとなる。このバランスは相当、腐心されるのかなと」
小泉進次郎 農水大臣
「腹を決めて、強いメッセージを放つしかないという思いでやっていました。両方ブレーキとアクセルって踏めない。政策はしっかり考えるから、(農家に)分かっていただきたいという思いでした」
長岡市のコメ農家に話を聞きました。
井上貴博キャスター
「皆さんはいま、気持ちとして不安ですか。それとも、これから農業政策が変わることにちょっと希望がありますか」
「不安の方が多いかな」
農機具や肥料の高騰が続き、安定的なコメの生産に不安を感じていると口をそろえます。さらに…
ナカムラ農産 中村文和 代表取締役
「農産物の価格って農家では決められない。それが一番弱いところ」
不安に拍車をかけるのは、政府が打ち出した「増産」という方針転換です。
柳橋農園 柳橋孝則 代表
「転作でもう投資してしまいましたからね。何千万もお金かけて、今さらまたコメに戻すかって言われても」
ナカムラ農産 中村文和 代表取締役
「資金がなかったら農家続けられない」
減反政策が続いた影響で兼業農家も多く、「ナカムラ農産」では枝豆の生産を開始。選別機の購入などに2000万円を費やしたといいます。
柳橋農園 柳橋孝則 代表
「一生懸命いいものを作ろうと毎年努力している。政府や卸の方々がもてあそんでいるとしか思えない」
農家の不安や不満の声に候補者達はどう応えるのでしょうか。
自民党・新 中村真衣 候補
「農家の皆さんの今の所得補償をもっともっと広げていかなければいけない」
自民党の新人で、競泳・銀メダリストの中村真衣氏(46)は所得補償の拡大を訴えます。
一方、立憲民主党の現職・打越さく良氏(57)は農地を維持するため、面積などに応じて交付金を支払う制度の創設を掲げます。
井上貴博キャスター
「立憲民主党としては何を変える?」
立憲民主党・現 打越さく良 候補
「農地を農地として維持していただくこと自体に価値がある、意義があるということにして支払っていこうじゃないかと」
さらに、小泉大臣については…
立憲民主党・現 打越さく良 候補
「生産者の生産基盤を支えてこなかった自民党を省みる機会になると思ったら、小泉さんが脚光を浴び続けている。そこじゃないだろうって」
消費者に向けた発信の手法を「劇場型」と批判。
一方、消費者と生産者、両にらみの対応を迫られる小泉大臣は苦悩を明かします。
小泉進次郎 農水大臣
「(米価抑制の)達成感とか、胸を張れる気持ちに全くならないのは、裏側で悔しい思いをした方、不安を抱いた方のことが常に頭の中にあるっていうのが、政治の立場としては思うこと」
また、参政党からは平井恵里子氏(46)が出馬しています。
参政党・新 平井恵里子 候補
「農家さんの収入の補償を考えています。公務員化というふうに考えております」
このほか、NHK党の原田公成氏(68)も名乗りをあげていて、候補者4人の決戦の時が近づいています。
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