がんなどの病気になった際の高額な医療費を抑えてくれる仕組みをめぐって、政府は自己負担額を増やす方針を示していますが、きょう、福岡厚生労働大臣はがん患者の団体らと面会し、長期治療を受ける患者に配慮した修正を検討していることを伝えました。

「高額療養費制度」は、手術や入院などで患者の支払う医療費が高額になった場合に、年齢や所得に応じて決められた毎月の上限額を超えた分が払い戻される仕組みです。

政府は、現役世代の保険料の負担軽減を理由に、患者の自己負担額の上限を今年8月から段階的に引き上げる方針を決めています。

福岡資麿 厚生労働大臣
「現場の方々の声をしっかりお聞かせいただいた上で、今後の見直しの在り方について考える一つのきっかけにさせていただきたい」

きょう、福岡厚労大臣はがん患者の団体らと面会し、引き上げの中止などを求めるおよそ13万5000人分の署名を受け取り、意見交換しました。

面会の中で福岡大臣は「長期間にわたって治療を受ける方の負担については配慮を考えている」と引き上げについて一部修正を検討していることを伝えたということです。

一方で、患者団体らは修正の具体的な内容や引き上げの中止については言及がなかったとして、「引き続き検討をお願いしたい」と訴えています。

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