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フジテレビ“4時間半”の社員説明会で「子どもがいじめに…」や経営陣の退陣を涙ながらに訴える社員も 港社長が会見は「失敗した」 27日に再び会見へ【news23】

国内
2025-01-24 13:46

中居正広さんが芸能活動の引退を発表しました。そして、フジテレビで開かれた社員説明会は4時間半にわたって行われました。社員からは経営陣の退陣を求める声もあがりました。


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フジ社員説明会 4時間半開催

フジテレビ 港浩一 社長
「港です。お疲れ様です。この件に関して、皆さんに多大なるご迷惑、ご心配、業務の支障を招いていることを深くお詫びします」


これは、23日午後5時半から開かれたフジテレビの社員説明会の映像。この問題について説明する港社長の映像は初めてです。


先週、金曜日に会見を行った港社長。しかし、映像撮影は認めず、「回答を差し控える」を連発したことなどに批判があがり、CM放映の見合わせが相次ぐなど大きな影響が出ていました。


23日に行われたのは、親会社「フジ・メディア・ホールディングス」の取締役会、フジテレビの取締役会、そして、社員説明会です。


フジテレビの夕方のニュース番組では、社員説明会の様子をキャスターが会場の外からレポート。説明会は局内のテレビスタジオで行われ、500人以上の社員が詰めかけたといいます。


その説明会の様子がこの映像です。


フジテレビ 港浩一 社長
「皆さんからいただいた質問になるべくお答えして、皆さんのご意見も伺って、これから会社が信頼回復に向かっていくための大きな力にしたいと思っていますのでよろしくお願いします」


関係者によると、説明会に向けて200を超える質問が社員から寄せられたということです。


先週の会見がクローズドになったことについて、港社長は。


フジテレビ 港浩一 社長
「不規則発言や彼女のプライバシーが侵害されるおそれもある懸念が頭を占めて、ああいうクローズな会見になった。終わって、失敗したと思いました。マスメディアとしてありえない形になったこと、本当に反省していますし、今も本当に思っています。(1月)27日はオープンにネット(メディア)も入れて、時間の許す限り、誠実に回答していきたい」


来週月曜日に再び会見を行うと明らかにされると、社員からは厳しい声があがりました。


フジテレビ社員
「(前回と)同じメンバーで会見するのか。これで失敗したら後戻りできないと不安」
「(会見が)どれほど社に悪影響だったのか、前回と同じ方が仕切ったら会社が潰れるという不安も」


なかには、子どもが学校に行くといじめられると訴える社員や、涙ながらに経営陣の退陣を迫る社員も。嘉納会長は…


フジテレビ 嘉納修治 会長
「経営責任もあると、正直思っています」


4時間半に及んだ社員説明会。先週まで80人ほどだった労働組合員の数は、23日時点で500人を超えているといいます。


社員説明会が始まった直後。フジテレビ1階のロビーでは。


フジ・メディア・HD 金光修 社長
「本日、フジ・メディア・HDの臨時取締役会において、日弁連のガイドラインに従った第三者委員会の設置が議論され、決議を受け、承認された」


急遽会見を行ったのは、フジテレビの親会社「フジ・メディア・ホールディングス」の金光社長。これまでフジテレビは「第三者の弁護士を中心とする調査委員会」の設置を検討しているとしていましたが、より独立性が担保される「第三者委員会」を23日付で設置したということです。


フジ・メディア・HD 金光修 社長
「調査をして、事実関係・原因、遠因まで含め、調査してもらいたい」


第三者委員会は、▼中居さんのトラブルについてフジテレビと親会社のかかわり、▼類似する事案の有無、▼トラブルを認識してから現在までの会社の対応などを調査するといいます。


また、27日の会見については。


フジ・メディア・HD 金光修 社長
「前回の記者会見とは全く違った形で記者会見を開くと聞いている。(Q.具体的にどう変える)オープンにやる」
「(Q.スポンサー企業のCM差し替えの動きからか)もちろんそれも一つ。今、フジテレビは信頼を失っている。スポンサー・社員・一般の視聴者からも信頼の回復が急務」


一方、民放連の会長を務めるフジテレビの遠藤副会長。


フジテレビ副会長 遠藤龍之介 民放連会長
「(Q.フジの副会長として中居さんの一件を知ったのは)昨年の12月中旬くらい。自宅に文春さんがいらっしゃいまして」


トラブルを認識しながら、およそ1年半にわたって中居さんを起用し続けていたフジテレビ。その理由を「慎重に終了のタイミングを計っていた」からとしていましたが、遠藤副会長は。


フジテレビ副会長 遠藤龍之介 民放連会長
「松本(人志)さんが『まつもtoなかい』を退いたときにできたのではないか。本当にそういうチャンスがあったなと。『なぜ逸したんだろう』ということは私もわかっていない」


こうした対応は適切だったのか。第三者委員会は、3月末をめどに調査報告書を提出するということです。


「遅すぎ」の声も フジテレビの対応は?

藤森祥平キャスター:
フジ・メディア・ホールディングスは、日弁連のガイドラインに沿った、より独立性の高い第三者委員会を設置し直し、そして1月27日(月)にオープンな形で会見を行う決定をしました。


企業法務や労働法に精通している西脇亨輔弁護士は、「世間に納得・信頼回復が必要なことだとわかっていたのに、なぜ最初からやらなかったのか遅すぎる」というご指摘です。


教育経済学者 中室牧子さん:
1回目の社長の会見は、やはりオープンでやられた方がよかったと思います。普段、企業や政治の不祥事を追及している側が、自分たちが追及される側になったら映像を認めないというのは、もう言行不一致としか言いようがありません。


一方で、私はこの問題を考えるのに一番重要なのは、この第三者委員会が出してくる結果が大事だと思います。現時点では、事実関係はほとんど何も明らかになっていません。この時点でガバナンスや企業の体質についての批判をするのはタイミングが早すぎると思っています。


なぜそう思うかというと、以前、兵庫県の知事選で、百条委員会の結論を待たずに斎藤知事を解任して選挙をやり直しましたが、結局、県民が選んだのは斎藤氏でした。そういうことを踏まえて、客観性・信頼性の高い調査を見た上で判断する必要があると思います。


今回はまだ調査の結果が出てないので、私としては3月に出てくる調査の結果こそ、報道機関にしっかりと報道してもらいたいと思います。それが果たしてフジテレビ個社の問題なのか、あるいは社会全体として何らかの問題を抱えてるのかを分析して、提示してもらいたい。


3月こそ本番。だから、今これについて発言するのは、場合によっては行き過ぎかなと思います。


小川彩佳キャスター:
中居正広さんが引退を表明することにもなりましたが、これについてはいかがですか?


中室牧子さん:
事態の全容をご存知である数少ない方なので、その方が引退されるとおっしゃる限りは、それを尊重しようと私は思います。


一方で、どうしても釈然としない、腑に落ちない感じもあります。以前、東京五輪の開会式に関わっていた人たちが、週刊誌の報道で次々に辞任をされるっていうことがありました。あの時に、『キャンセルカルチャー』っていう言葉が流行り、未熟・不適切・不快にさせたなどの様々な問題があるが、そういう人たちを一斉に退場させるような、集団的に批判し、社会的に抹消するような社会のプレッシャーがありました。


今回の場合は、被害者がいらっしゃるので、軽々に言えない部分はもちろんあるのですけれども、私は“敗者復活”を許さない社会になって本当にいいんだろうかと思うこともあります。間違いを認めて、反省・謝罪し、同じ場所ではないかもしれないけれども、やり直すことがあることは、私は大事なことだと思います。


小川彩佳キャスター:
憶測が憶測を呼んで、中居さんご自身も肉声で何も届けることができず、届けないままこうして引退という表明に至ってしまいました。そして、被害を受けた側の方もSNS上では特定合戦のような、一体被害者は誰なのかという異様な空気が広がっている状況にもやるせなさを覚えます。


藤森祥平キャスター:
23日は、フジテレビの社員向け説明会の内容が、フジテレビの夕方のニュースで報道されていました。視聴者の方のために少しでもオープンにしようという気持ちは姿勢としてとても伝わってきました。


ただ、本当に明らかにすべき問題解決の本質の部分を、いかに明らかにしていくのかがやはり重要なのかなと思いつつも、何も知らせないまま批判に晒されている社員の皆さんの気持ちを思うと、その怒りやつらさが痛いほど伝わってきます。


中室牧子さん:
自分が社長だったら、自分の会見はオープンにして社員は出さないと思います。そこはリーダーシップに対する考え方の違いもあるのかもしれませんが、社員をここで出すべきなのか、オープンにすべきなのかは様々な意見があるのではないでしょうか。


小川彩佳キャスター:
正常な判断ができないような空気が蔓延しているようにも感じます。その中で、今なされるべきことはフジテレビが訴えを起こした被害者の方に、どのような対応をしたのか、その対応が適切だったのか、これをきちんと遡り、検証して、つまびらかにし、包み隠さずそれを明らかにするということですよね。


藤森祥平キャスター:
その中には、組織的・構造的にそういうやり取りが常態化していたのかという点も含めて、明らかにしてほしいと思いますし、これは同じ業界の私達も戒めながらお伝えしたいです。


フジテレビの対応について「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『フジテレビが独立した第三者委員会の設置を決定したこと』について「みんなの声」を募集しました。


Q.フジテレビの対応 どう思う?
「当然だ」…9.2%
「対応が後手だ」…47.9%
「スピード感欠け 真相解明できるか疑問」…34.5%
「すぐ方針転換はおかしい」…5.0%
「その他・わからない」…3.4%


※1月23日午後11時10分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは24日午前8時で終了しました


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〈プロフィール〉
中室牧子さん
教育経済学者 教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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