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髙梨沙羅「辞めて謝罪ができるのか・・・」“失格”から4年、葛藤乗り越え迎える4回目の五輪出場への思い

スポーツ
2026-01-13 13:10

スキージャンプの髙梨沙羅(29、クラレ)が自身4回目となるオリンピック出場を目指している。17歳でソチ五輪(4位)に出場し、平昌大会(2018年)では銅メダルを獲得するなどスキージャンプ界を牽引してきたが、前回大会では混合団体でスーツの規程違反による失格を経験。葛藤を乗り越え現役続行を決め、“4年後”へと 進んできた。髙梨が10代の頃から取材を続けるシドニー五輪マラソン金メダリストの高橋尚子さんがミラノ・コルティナ五輪(2月6日開幕)への思いを聞いた。


【写真で見る】日常生活でもテレマークを意識する髙梨選手


4回目の五輪へ

29歳の冬、髙梨は自身4回目となる五輪出場を目指している。7年前の平昌大会では日本女子ジャンプ初の銅メダルを獲得、W杯の通算勝利数「63」は男女を通じて世界一の記録だ。


髙梨は4年前からスロベニアに練習拠点を置く。世界最大規模のスキージャンプ施設を有し、スキージャンプの“聖地”と言われている。


高橋:スロベニアに一人でいることが信じられない。言葉はどうしているんですか?


髙梨:スロベニア語がメインなんですけど、大体の人が英語をしゃべったりする。どちらも喋れないんですけど、なんとか伝えながら生きています。


高橋:スロベニアに行ってでも、スキージャンプが上手くなりたい、もっと伸ばしたいっていう・・・


髙梨:そうですね。強い選手がたくさん出るので、そこで練習することで刺激をもらいながら、自分のテクニックを磨いていけると思いながら、過ごしています。


課題は「テレマーク」

高橋:今課題にしているところは?


髙梨:テレマークが昨年から大きく点数を占めるようになったので、それが決められないと上位争いに食い込めないかなと思います。


スキージャンプは「飛距離点」に加え、姿勢の美しさが「飛型点」として採点され(※風速やゲート位置によって補正される)二つの合計で勝敗を決める。
“テレマーク”とは、両腕を左右に開いてバランスをとり、足は前後に開いて膝を曲げる、理想とされる着地姿勢のことで、昨シーズンから飛型点の採点でこの“テレマーク”がより重視されるようになった。


「子どもの頃はいかに飛距離を飛ぶかというところをずっと教えられてきたので、テレマークを教えてもらった経験がない」という髙梨。このテレマークには彼女ならではの注意点があるという。


髙梨:私の場合身長が低いのもあり、下に構えすぎるとお尻が落ちているように見えてしまう。昨年色々やってみたなかで高い位置に腰を置く方が(飛型点が)多くもらえた。


高橋:全員が全員、テレマークでも同じわけではないんですね。


テレマークの強化は日常生活にも

テレマークを強化するため、今シーズンから練習メニューを変更。体幹トレーニングに重点を置いてきた。


高橋:日常生活のなかでテレマークを意識することはありますか?


髙梨:階段を降りるときにテレマークの姿勢で降りたりします。


階段を降りる際は、飛行時のように手を後ろに組み、最後の一段をテレマークの姿勢で着地。日常の些細な行動も競技につなげている。


髙梨:「しっかり決めてきたな今年は」って思われるテレマークを出せるよう頑張っていきたい。


人生最大の試練を乗り越えて

前回大会、2022年北京五輪の混合団体では人生最大の試練が訪れた。「スーツの規定違反」で髙梨の1回目の記録が無効となり、日本は4位。混合団体のメダルを逃した。


髙梨:本当に申し訳なさ…辞めようかどうか迷った年だった。ただ、辞めて謝罪ができるのか…。いまだにこの競技をやっていることが正解なのか考える時もありますしわからないですけど、何か自分がスキージャンプ界にできることがあるなら続けたいなと思いました。


幼い頃から、常に周囲への感謝を口にしていた髙梨。4回目の大舞台で伝えたい思いがある。


髙梨:周りのひとたちの支えがあるからこそ今こうしてジャンプを続けられていますけど、それが原動力になっている。結果で恩返しがしたい気持ちはこれまでよりも一層強くなったと思います。表彰台に乗って金メダル級の恩返しができたらこれまでやってきた意味があるのかなと思いますけど。まずは与えられるパフォーマンスを目指して自分のテクニックを磨いていきたいと思います。


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