
■男子第76回全国高等学校駅伝競走大会(21日、たけびしスタジアム京都発着、全7区間・42.195㎞)
高校ナンバーワンを決める全国高校駅伝が21日、京都で行われ、福島の学法石川が1度もトップを譲る事なく完全V、県勢初の優勝を果たした。1区(10km)の増子陽太(3年)が28分19秒の日本選手最高タイムをマーク、3区(8.1075㎞)の栗村凌(3年)が区間賞と“Wエース”が活躍した。タイムも2024年佐久長聖の2時間01分33秒の大会記録を大きく更新する2時間00分36秒となった。
師走の都大路で行われた男子第75回全国高等学校駅伝競走大会、47都道府県代表に加え、11の地区代表も出場し、全58チームが出場した。留学生の出走区間は男女ともに3km区間限定で、男子は2区と5区、女子は3区と4区となっている。
男子は1区(10㎞)がいきなりのエース区間、1、2区で先頭に立って逃げ切るチームが多い、学法石川は福島大会で1区(10km)で28分20秒の区間記録を樹立した増子陽太(3年)、去年の全国高校駅伝で準優勝した大牟田(福岡)からの集団転校で注目を浴びる鳥取城北は昨年の都大路1区で2位の本田桜二郎(3年)、西脇工は近畿大会で7区(5km)を走り13分35秒の区間新をマークした双子ランナーの兄・新妻遼己(3年)の注目ランナーが集まった。
最初の1㎞は2分48秒、西脇工の新妻遼己、学法石川の増子が先頭を引っ張っていった。4.7㎞付近で去年優勝した佐久長聖が遅れ始めた。トップ集団は中間点で14分21秒と区間記録より9秒速いペースとなった。
6㎞付近で学法石川の増子がペースを上げると、西脇工の新妻遼己、鳥取城北の本田がついていき、3チームの先頭争いとなった。7㎞で20分11秒とハイペース、ここで鳥取城北の本田が遅れた。そして、7.5㎞で学法石川の増子がロングスパート、一気に抜け出した。
最後まで増子の走りはスピードが落ちずに去年、八千代松陰の鈴木琉胤(現早稲田大)がマークした28分43秒の日本選手最高記録を更新する28分19秒、驚異のスピードを見せた。
2区(3㎞)、学法石川は若田大尚(1年)を起用、留学生の出走区間でも落ち着いて走り切りトップをキープ、3区(8.1075㎞)、学法石川は増子と共に“Wエース”と言われている栗村凌(3年)、11月の大会では5000mで13分秒34秒38、日本高校歴代9位の好記録をマークした。栗村は2位集団との差を広げる激走、最後は疲れを見せたがトップでタスキリレー、2位との差を54秒とした。
4区(8.0875㎞)は佐藤柊斗(3年)、単独走となったがリズムを崩さず安定した走り、中間地点でも2位とは55秒差。残り2㎞付近で2位・仙台育英の近江亮(3年)がペースを上げて佐藤を追い上げて、45秒差まで詰め寄ってきた。それでも佐藤は最後は力をふり絞り、大会記録を上回るタイムでタスキリレー、2位・仙台育英は44秒差。
5区(3㎞)、学法石川・末田唯久海(3年)は短い区間ながら最初の1㎞を2分45秒とハイペースで入った。学法石川は盤石なレース展開で6区へ、2位・仙台育英との47秒差とわずかに開いた。
6区(5㎞)、学法石川は保芦摩比呂(3年)はリラックスした走りでリズム良く走った。最後の最後でコースを間違えそうになったが、何とか立て直してトップでタスキリレー、2位仙台育英との差は49秒。
7区(5㎞)、アンカーを任されたのが美澤央佑(1年)、先輩たちが盤石なレース展開を見せてトップでの襷をもらった美澤、仙台育英のアンカー・若林司(3年)に中間地点で少し差を縮められたが、残り1㎞でも大会新記録ペースとなった。スタジアムに入りチームメイトに声をかけられるとスパート、昨年の佐久長聖がマークした2時間01分33秒を大きく更新する2時間00分36秒の大会新記録となった。
【男子第76回全国高等学校駅伝競走大会 上位10チーム】
優勝:学法石川(福島)
2位:仙台育英(宮城)
3位:倉敷(岡山)
4位:鳥取城北(鳥取)
5位:八千代松陰(千葉)
6位:西脇工(兵庫)
7位:拓殖大第一(東京)
8位:豊川(愛知)
9位:鳥栖工(佐賀)
10位:佐久長聖(長野)
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