エンタメ
2026-09-18 08:00
9月19日〜10月4日まで愛知・名古屋で開催されるアジア競技大会まで残すところあとわずか。ボクシング日本代表・岡澤セオン(30)にとって、日本国内でファンやスポンサーの前で試合をするのは約6年ぶりとなる。海外遠征を重ねて磨いてきた技術、そして「絶対取ります」という言葉をあえて封印した今の心境について語ってもらった。
【写真】幼少期から鋭い目つき!レスリングに打ち込む岡澤セオン
連載第4回は大会直前特別回。「自国開催への想い」「パリ五輪からの技術進化」「意識するライバル選手」、そして試合前のメンタルの支えとなる作品まで、大一番を目前に控えた本音を届ける。
──大会が間近に迫ってきています。今の率直な心境を教えてください。
【岡澤】ドキドキとワクワク、半分という感じですね。最近では一番の準備ができているんじゃないかなという自信を持って今回の大会に臨めている感覚があります。でも今回は、今まで大きな大会時に言い続けてきた「(金メダルを)絶対取ります!」っていう言葉を封印したんです。
こういう大きな大会って、何が起きるかわからないっていうのを自分自身が一番身をもって知っているんですよね。やれるだけのことをやってきているという自信がある自分と、それでも失敗したらどうしようっていう怖さを抱える自分、その両方(ドキドキ、ワクワク)が入り混じっているのが正直な気持ちです。
──日本で開催されるアジア競技大会は、選手人生の中でどんな意味を持ちますか?
【岡澤】僕はアジア大会って、オリンピック、世界選手権と並ぶ大会のひとつだと思っています。それが日本で開催されるっていうのは、国内でボクシングを広める上でものすごく大きな意味を持ちます。
2021年に行われた東京オリンピック時は無観客だったので、たくさんの人に見てもらえるはずだったものがなくなって、あれは正直悔しかったです。だから、応援してくださる皆さんの前で試合をするのは国内では6年ぶりぐらい…。今回“初めて生で見る”という人がほとんどなんじゃないかと思っていて。見てもらえるっていうこと自体が本当にうれしいですし、大きなモチベーションになっています。
──アジア競技大会に向けて、現在どのような準備を進めていますか?
【岡澤】とにかく練習を積み重ねています。大事な大会の前はウズベキスタンに合宿に行っていて、今回もウズベキスタンでアジア大会に出るメンバーと一緒に練習をしてきました。最近まではオーストラリアでも実戦感覚、実際の試合の感覚を養ってきました。
今は実際の試合会場がある愛知に事前合宿という形で入っています。各国から選手が集まってきて、そこでもギリギリまで手合わせして感覚を確かめられるのは、日本で開催されるからこその強みだと思っています。
──2年前のパリ五輪から、技術面で変えた部分はありますか?
【岡澤】技の引き出しは増えたと思います。近距離でもある程度対応できるようになったことが大きくて、以前より技の数も増えました。大橋ジムで練習するようになったことも、変化のひとつだと思います。プロボクサーとの練習を通じて、駆け引きの精度を意識するようになりました。
技・体はすごく充実しています。心は会場に入って過ごしていく中で研ぎ澄まされていく部分もあると思うので、そこは現地に入ってからしっかり詰めていきたいです。
──前回、試合前に気合を入れるために『王様ランキング』を見ると話していました。変わりはありませんか?
【岡澤】それは変わりません!試合の直前に見ようと思います。主人公(ボッジ)って、パワーではなく、避けて避けて避け続けて勝機を見つけるんですが、それが自分のスタイルに重なるところがあって。
パンチをもらわないようにしながら1発をしっかり入れていくスタイルが自分と重なって、見ていて感動したところもあるんですよね。だから、王様ランキングのボッジから力をもらい試合に挑みます!
──今大会で意識しているライバル選手はいますか?
【岡澤】今回、世界ランキングトップ10のうち7人くらいが出場すると言われていて。中でも意識しているのは世界ランキング1位のトレカン選手です。彼とは2025年の世界選手権決勝で対戦して、3対2という僅差で負けているので、すごく悔しい思いがあって。ぜひリベンジしたいですね。
もう一人、ゼヤド選手(※世界ランキング2位)も意識しています。パリオリンピックで僕が負けた相手で、その後の世界選手権では僕がリベンジしています。対戦成績は2勝2敗。5回目の対戦になるので、対戦する時には勝ち越したいです。
両選手ともに、今回だけじゃなく2年後のロス五輪でもライバルになっていく存在だと思っているので、気持ちを引き締めていきたいです。
──最後に、応援してくれるファンやスポンサー、地元・山形の方々にメッセージをお願いします。
【岡澤】本当に日本で戦える機会というのは久しぶりなので、皆さんに見てもらえるのはうれしいですし、ボクシングの面白さ、会場での興奮など面白さをわかってもらえるような大会にしたいと思っています。ぜひ、生で見てもらいたいです!
■岡澤セオン(おかざわ・せおん)
1995年12月21日生まれ、山形県山形市出身。ガーナ人の父と日本人の母を持つ。本名:岡澤セオンレッツ クインシー メンサ。中央大学法学部卒業。INSPA所属。大橋ジム拠点。小中学校でレスリングを経験後、高校入学を機にボクシングを始める。2021年AIBA世界選手権ウェルター級で日本人初の金メダル。東京・パリ2大会連続オリンピック出場。2025年World Boxing世界選手権70キロ級銀メダル。2026年9月に愛知で開催されるアジア競技大会で2大会連続の金メダル獲得を目指し、2028年ロサンゼルスオリンピックでの金メダル獲得を目標に掲げる。
岡澤セオン、高校からボクシングを始めて世界王者へ もし人生が映画化されるなら主役は「ボクサーっぽくない…霜降り明星・せいやさん!」【連載第1回】
【写真あり】引き締まったボディ!カメラ目線で力強くポーズする岡澤セオン
【動画あり】無敗同士の2人による頂上決戦がついに対戦 1R冒頭の様子
【写真】たくさんのチャンピョンベルトに囲まれて座る井上尚弥
【写真】「素敵な色!」イタリアの“名車” である愛車を公開した井上尚弥
【写真】幼少期から鋭い目つき!レスリングに打ち込む岡澤セオン
連載第4回は大会直前特別回。「自国開催への想い」「パリ五輪からの技術進化」「意識するライバル選手」、そして試合前のメンタルの支えとなる作品まで、大一番を目前に控えた本音を届ける。
──大会が間近に迫ってきています。今の率直な心境を教えてください。
【岡澤】ドキドキとワクワク、半分という感じですね。最近では一番の準備ができているんじゃないかなという自信を持って今回の大会に臨めている感覚があります。でも今回は、今まで大きな大会時に言い続けてきた「(金メダルを)絶対取ります!」っていう言葉を封印したんです。
こういう大きな大会って、何が起きるかわからないっていうのを自分自身が一番身をもって知っているんですよね。やれるだけのことをやってきているという自信がある自分と、それでも失敗したらどうしようっていう怖さを抱える自分、その両方(ドキドキ、ワクワク)が入り混じっているのが正直な気持ちです。
──日本で開催されるアジア競技大会は、選手人生の中でどんな意味を持ちますか?
【岡澤】僕はアジア大会って、オリンピック、世界選手権と並ぶ大会のひとつだと思っています。それが日本で開催されるっていうのは、国内でボクシングを広める上でものすごく大きな意味を持ちます。
2021年に行われた東京オリンピック時は無観客だったので、たくさんの人に見てもらえるはずだったものがなくなって、あれは正直悔しかったです。だから、応援してくださる皆さんの前で試合をするのは国内では6年ぶりぐらい…。今回“初めて生で見る”という人がほとんどなんじゃないかと思っていて。見てもらえるっていうこと自体が本当にうれしいですし、大きなモチベーションになっています。
──アジア競技大会に向けて、現在どのような準備を進めていますか?
【岡澤】とにかく練習を積み重ねています。大事な大会の前はウズベキスタンに合宿に行っていて、今回もウズベキスタンでアジア大会に出るメンバーと一緒に練習をしてきました。最近まではオーストラリアでも実戦感覚、実際の試合の感覚を養ってきました。
今は実際の試合会場がある愛知に事前合宿という形で入っています。各国から選手が集まってきて、そこでもギリギリまで手合わせして感覚を確かめられるのは、日本で開催されるからこその強みだと思っています。
──2年前のパリ五輪から、技術面で変えた部分はありますか?
【岡澤】技の引き出しは増えたと思います。近距離でもある程度対応できるようになったことが大きくて、以前より技の数も増えました。大橋ジムで練習するようになったことも、変化のひとつだと思います。プロボクサーとの練習を通じて、駆け引きの精度を意識するようになりました。
技・体はすごく充実しています。心は会場に入って過ごしていく中で研ぎ澄まされていく部分もあると思うので、そこは現地に入ってからしっかり詰めていきたいです。
──前回、試合前に気合を入れるために『王様ランキング』を見ると話していました。変わりはありませんか?
【岡澤】それは変わりません!試合の直前に見ようと思います。主人公(ボッジ)って、パワーではなく、避けて避けて避け続けて勝機を見つけるんですが、それが自分のスタイルに重なるところがあって。
パンチをもらわないようにしながら1発をしっかり入れていくスタイルが自分と重なって、見ていて感動したところもあるんですよね。だから、王様ランキングのボッジから力をもらい試合に挑みます!
──今大会で意識しているライバル選手はいますか?
【岡澤】今回、世界ランキングトップ10のうち7人くらいが出場すると言われていて。中でも意識しているのは世界ランキング1位のトレカン選手です。彼とは2025年の世界選手権決勝で対戦して、3対2という僅差で負けているので、すごく悔しい思いがあって。ぜひリベンジしたいですね。
もう一人、ゼヤド選手(※世界ランキング2位)も意識しています。パリオリンピックで僕が負けた相手で、その後の世界選手権では僕がリベンジしています。対戦成績は2勝2敗。5回目の対戦になるので、対戦する時には勝ち越したいです。
両選手ともに、今回だけじゃなく2年後のロス五輪でもライバルになっていく存在だと思っているので、気持ちを引き締めていきたいです。
──最後に、応援してくれるファンやスポンサー、地元・山形の方々にメッセージをお願いします。
【岡澤】本当に日本で戦える機会というのは久しぶりなので、皆さんに見てもらえるのはうれしいですし、ボクシングの面白さ、会場での興奮など面白さをわかってもらえるような大会にしたいと思っています。ぜひ、生で見てもらいたいです!
■岡澤セオン(おかざわ・せおん)
1995年12月21日生まれ、山形県山形市出身。ガーナ人の父と日本人の母を持つ。本名:岡澤セオンレッツ クインシー メンサ。中央大学法学部卒業。INSPA所属。大橋ジム拠点。小中学校でレスリングを経験後、高校入学を機にボクシングを始める。2021年AIBA世界選手権ウェルター級で日本人初の金メダル。東京・パリ2大会連続オリンピック出場。2025年World Boxing世界選手権70キロ級銀メダル。2026年9月に愛知で開催されるアジア競技大会で2大会連続の金メダル獲得を目指し、2028年ロサンゼルスオリンピックでの金メダル獲得を目標に掲げる。
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