エンタメ
2026-07-07 05:00
俳優の里見浩太朗(89)が、9月22日放送のBS朝日4K時代劇スペシャル『無用庵隠居修行10』(後7:00)に、ゲスト出演することが明らかになった。
【場面カット】やはり和装、ちょんまげがよく似合う…今年90歳とは思えない若々しさの里見浩太朗
本シリーズは、直木賞受賞作家・海老沢泰久氏原作の短編時代小説『無用庵隠居修行』を、水谷豊×吉川一義監督のコンビでドラマ化したもの。水谷豊×岸部一徳×檀れいの共演で2017年に初放送、今作で10年目の第10弾に到達する痛快エンタメ時代劇。
里見の役どころは、水谷扮する主人公・半兵衛が、かつて陽明学を学んでいた陽明館の塾頭・伊藤一斎。同じく陽明館で学んでいた田島(梨本謙次郎)と偶然再会することから、あのころは…という回想シーンで里見扮する伊藤が登場する。そのシーンの端々には、弱き庶民の味方である半兵衛の生き様を支える矜持が見え隠れし、せりふの一つひとつが現代を生きる人たちの心に強く突き刺さり、里見ならではの重厚な演技で味わい深いシーンが展開されている。意外にも水谷との共演は今回が初めてとなる。
■里見浩太朗インタビュー
――水谷豊さんとは初共演ということですが…。
【里見】おそらく20年以上前になると思いますが、水谷さんとは同じゴルフコンペに参加して、そのときに『相棒』の視聴率が良くてよかったね、『ありがとうございます。また一緒にゴルフやりましょう』と言葉を交わしたことはあるんです。でも、その後も撮影所などでお見かけすることもなくて、コンペ以来一度もお会いしていなかった。今回やっと会えると楽しみにしていたのですが、お会いしたときは抱きついてお互いに再会を喜びました。一度しか会っていないのに、まるで古い大親友と再会したような思いでしたね。とても気持ちがいい人、明るくていいですね。こんな僕たち二人を見てください、という思いです。一緒に仕事ができたことは役者人生70年になりますが、こんなにうれしい思い出が残った作品はありません。
――「無用庵」は10年続く人気シリーズですが、その秘密はどこにあると思いますか?
【里見】刑事ドラマやサスペンスは全体的なストーリーの面白さ、流れに魅力を感じて皆さん見ているんです。でも、時代劇は違う。時代劇は芯になる俳優さんに魅力がなかったら、絶対に見ないんです。時代劇はそういうもの。要するに劇中のヒーローに魅力を感じなかったら絶対に長続きしないんです。だから水谷さんにそういう魅力があるからこそ、これだけ続く。何回もやろうということになるんですね。
――そんな「無用庵」にご出演された感想は?
【里見】最初に吉川(一義)監督から『こうちゃん、こんな作品だけど出てくれるか』とお話があったんです。ところが僕のシーンはすべて回想シーン。もう少し何か足して欲しいとお願いしたら、『わかった、こうちゃんの言うことはわかるよ、言わなくてもいいよ』と、せりふを書き直していただいたのですが、それが人間として素晴らしいせりふだったんです。本当に感動しました。今でもそのせりふを覚えています。とてもいいシーンになりました。4ページほどのシーンをワンカットで撮ったのですが、NGは1回だけ。演じたあともすがすがしかったですね。監督からは『まぁまぁだったよ』と言われましたが(笑)、“まぁまぁ”というのは悪くないということですから。水谷さんから『この長いせりふをよく覚えましたね』と言われたときは、本当にうれしかったですね。いずれにしても台本のせりふを変えていただいたことで、僕の役もがらっと変わりましたし、僕の作品に対する気持ちもがらっと変わりました」
――古くからお付き合いのある吉川一義監督の演出はいかがでしたか?
【里見】何十年も前から知っている監督です。『水戸黄門スペシャル』(2015年)の監督をしていただいて、それ以来ですね。久しぶりにお会いして『いやー元気だったか』と再会を祝いました。東映時代、時代劇の人気に陰りが見えてきたころに『東京へ行って現代劇をやれ』と言われて『特別機動捜査隊』に出演したんです。吉川監督とはそのころからのお付き合いです。会うたびに『年齢は俺が1つ上だぞ』って。『わかっていますよ、監督』と、そんなやりとりをしています(笑)。
――京都で撮影する時代劇に対する思いとは?
【里見】思いもなにもないんです(笑)。東映にニューフェイスとして入ったときの給料が当時8000円で、大泉学園でアパートを借りると安くても4000円はかかるんです。これでは生活できないと思っていたら、京都の太秦には撮影所の中に独身寮があって3000円で朝晩の二食付き。これは行くしかないと思って僕は京都へ行ったんです。まさに生きるためです。当時は時代劇が好きとか嫌い、そんなもの関係ない、お金がないから京都に来た(笑)。そんな時勢が里見浩太朗を作った、ということですね(笑)。
――テレビではその時代劇がほとんど見られなくなりましたが、それについては?
【里見】寂しいですね。制作費がかかるので時代劇は撮れなくなったという現実は理解できますが、それでも私たちが若いころは撮っていましたから。どこかで時代が変わってくれないかな、なんとかならないかな、というのが僕たち時代劇に関わってきた人間の本音ですね。
――里見さんも今年の11月で90歳を迎えられます。
【里見】僕は今年90歳になるぞって大きな声で言いたくて仕方ないですね。こんなに元気な90歳の里見浩太朗を見てくれ!という思いがあるから、うれしくて仕方ないです。今でもゴルフへは週2回行っています。自分の足で18ホール回っていますよ。ただ一緒にプレーをしてきた人たちはもういないから、メンバーを探すのが大変(笑)。仕事も頑張りたいですね。でも、自分から『里見浩太朗を使ってくれ』とは言いたくないんです。里見浩太朗にマッチしたもの、里見浩太朗だから出演してほしい、そんな現場へ喜んで行かせていただきたいと。やっぱり来てくださいと言われるからうれしいし、楽しいんです。そして時代劇を続けたいですね。みなさんに本当の時代劇ってこういうものだよと、知ってもらいたいです。
■水谷豊コメント
里見浩太朗さんは僕にとってはメンコの人ですから。昔は時代劇のスターとか、プロ野球のスター選手がメンコになっていたんですよ。子どものころに集めていたそのメンコの中に里見さんがいましたから。そんな方ですから、まさか共演するご縁などないと思っていました。吉川監督とは60年来のお付き合いだそうで、そんなご縁もあって今回実現しました。20年ほど前にとあるゴルフ場でばったりと里見さんとお会いしたことがあったんです。その時に里見さんと立ち話をして、今回はそれ以来の再会。僕が『里見さん、あれは20年前でしたかね』と言ったら『もっと前ですよ』(モノマネ)って(笑)。里見さんも覚えていらっしゃるんだとびっくりしました。でも、今回ふと思ったのは、毎回松竹撮影所で撮影しているとなんか古き良き映画の時代を感じるんです。吉川監督を含めスタッフの動きを見ていても、これぞ日本の良き映画時代のころの動きなんだろうなと思うものがあって。そして里見さんでしょ?まさに自分がその時代にタイムスリップしたみたいな感じでした。今回は里見さんがいらっしゃったことで余計にそんな気持ちになりましたね。
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【場面カット】やはり和装、ちょんまげがよく似合う…今年90歳とは思えない若々しさの里見浩太朗
本シリーズは、直木賞受賞作家・海老沢泰久氏原作の短編時代小説『無用庵隠居修行』を、水谷豊×吉川一義監督のコンビでドラマ化したもの。水谷豊×岸部一徳×檀れいの共演で2017年に初放送、今作で10年目の第10弾に到達する痛快エンタメ時代劇。
里見の役どころは、水谷扮する主人公・半兵衛が、かつて陽明学を学んでいた陽明館の塾頭・伊藤一斎。同じく陽明館で学んでいた田島(梨本謙次郎)と偶然再会することから、あのころは…という回想シーンで里見扮する伊藤が登場する。そのシーンの端々には、弱き庶民の味方である半兵衛の生き様を支える矜持が見え隠れし、せりふの一つひとつが現代を生きる人たちの心に強く突き刺さり、里見ならではの重厚な演技で味わい深いシーンが展開されている。意外にも水谷との共演は今回が初めてとなる。
■里見浩太朗インタビュー
――水谷豊さんとは初共演ということですが…。
【里見】おそらく20年以上前になると思いますが、水谷さんとは同じゴルフコンペに参加して、そのときに『相棒』の視聴率が良くてよかったね、『ありがとうございます。また一緒にゴルフやりましょう』と言葉を交わしたことはあるんです。でも、その後も撮影所などでお見かけすることもなくて、コンペ以来一度もお会いしていなかった。今回やっと会えると楽しみにしていたのですが、お会いしたときは抱きついてお互いに再会を喜びました。一度しか会っていないのに、まるで古い大親友と再会したような思いでしたね。とても気持ちがいい人、明るくていいですね。こんな僕たち二人を見てください、という思いです。一緒に仕事ができたことは役者人生70年になりますが、こんなにうれしい思い出が残った作品はありません。
――「無用庵」は10年続く人気シリーズですが、その秘密はどこにあると思いますか?
【里見】刑事ドラマやサスペンスは全体的なストーリーの面白さ、流れに魅力を感じて皆さん見ているんです。でも、時代劇は違う。時代劇は芯になる俳優さんに魅力がなかったら、絶対に見ないんです。時代劇はそういうもの。要するに劇中のヒーローに魅力を感じなかったら絶対に長続きしないんです。だから水谷さんにそういう魅力があるからこそ、これだけ続く。何回もやろうということになるんですね。
――そんな「無用庵」にご出演された感想は?
【里見】最初に吉川(一義)監督から『こうちゃん、こんな作品だけど出てくれるか』とお話があったんです。ところが僕のシーンはすべて回想シーン。もう少し何か足して欲しいとお願いしたら、『わかった、こうちゃんの言うことはわかるよ、言わなくてもいいよ』と、せりふを書き直していただいたのですが、それが人間として素晴らしいせりふだったんです。本当に感動しました。今でもそのせりふを覚えています。とてもいいシーンになりました。4ページほどのシーンをワンカットで撮ったのですが、NGは1回だけ。演じたあともすがすがしかったですね。監督からは『まぁまぁだったよ』と言われましたが(笑)、“まぁまぁ”というのは悪くないということですから。水谷さんから『この長いせりふをよく覚えましたね』と言われたときは、本当にうれしかったですね。いずれにしても台本のせりふを変えていただいたことで、僕の役もがらっと変わりましたし、僕の作品に対する気持ちもがらっと変わりました」
――古くからお付き合いのある吉川一義監督の演出はいかがでしたか?
【里見】何十年も前から知っている監督です。『水戸黄門スペシャル』(2015年)の監督をしていただいて、それ以来ですね。久しぶりにお会いして『いやー元気だったか』と再会を祝いました。東映時代、時代劇の人気に陰りが見えてきたころに『東京へ行って現代劇をやれ』と言われて『特別機動捜査隊』に出演したんです。吉川監督とはそのころからのお付き合いです。会うたびに『年齢は俺が1つ上だぞ』って。『わかっていますよ、監督』と、そんなやりとりをしています(笑)。
――京都で撮影する時代劇に対する思いとは?
【里見】思いもなにもないんです(笑)。東映にニューフェイスとして入ったときの給料が当時8000円で、大泉学園でアパートを借りると安くても4000円はかかるんです。これでは生活できないと思っていたら、京都の太秦には撮影所の中に独身寮があって3000円で朝晩の二食付き。これは行くしかないと思って僕は京都へ行ったんです。まさに生きるためです。当時は時代劇が好きとか嫌い、そんなもの関係ない、お金がないから京都に来た(笑)。そんな時勢が里見浩太朗を作った、ということですね(笑)。
――テレビではその時代劇がほとんど見られなくなりましたが、それについては?
【里見】寂しいですね。制作費がかかるので時代劇は撮れなくなったという現実は理解できますが、それでも私たちが若いころは撮っていましたから。どこかで時代が変わってくれないかな、なんとかならないかな、というのが僕たち時代劇に関わってきた人間の本音ですね。
――里見さんも今年の11月で90歳を迎えられます。
【里見】僕は今年90歳になるぞって大きな声で言いたくて仕方ないですね。こんなに元気な90歳の里見浩太朗を見てくれ!という思いがあるから、うれしくて仕方ないです。今でもゴルフへは週2回行っています。自分の足で18ホール回っていますよ。ただ一緒にプレーをしてきた人たちはもういないから、メンバーを探すのが大変(笑)。仕事も頑張りたいですね。でも、自分から『里見浩太朗を使ってくれ』とは言いたくないんです。里見浩太朗にマッチしたもの、里見浩太朗だから出演してほしい、そんな現場へ喜んで行かせていただきたいと。やっぱり来てくださいと言われるからうれしいし、楽しいんです。そして時代劇を続けたいですね。みなさんに本当の時代劇ってこういうものだよと、知ってもらいたいです。
■水谷豊コメント
里見浩太朗さんは僕にとってはメンコの人ですから。昔は時代劇のスターとか、プロ野球のスター選手がメンコになっていたんですよ。子どものころに集めていたそのメンコの中に里見さんがいましたから。そんな方ですから、まさか共演するご縁などないと思っていました。吉川監督とは60年来のお付き合いだそうで、そんなご縁もあって今回実現しました。20年ほど前にとあるゴルフ場でばったりと里見さんとお会いしたことがあったんです。その時に里見さんと立ち話をして、今回はそれ以来の再会。僕が『里見さん、あれは20年前でしたかね』と言ったら『もっと前ですよ』(モノマネ)って(笑)。里見さんも覚えていらっしゃるんだとびっくりしました。でも、今回ふと思ったのは、毎回松竹撮影所で撮影しているとなんか古き良き映画の時代を感じるんです。吉川監督を含めスタッフの動きを見ていても、これぞ日本の良き映画時代のころの動きなんだろうなと思うものがあって。そして里見さんでしょ?まさに自分がその時代にタイムスリップしたみたいな感じでした。今回は里見さんがいらっしゃったことで余計にそんな気持ちになりましたね。
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