E START

E START トップページ > エンタメ > ニュース > 舞台『春琴抄』、茅島みずき&小栗基裕が明かす“理想の愛”は過度に干渉し合わない関係 究極の献身を演じて気づいた、自分と相手を大切にする意味

舞台『春琴抄』、茅島みずき&小栗基裕が明かす“理想の愛”は過度に干渉し合わない関係 究極の献身を演じて気づいた、自分と相手を大切にする意味

エンタメ
2026-04-27 17:00
舞台『春琴抄』、茅島みずき&小栗基裕が明かす“理想の愛”は過度に干渉し合わない関係 究極の献身を演じて気づいた、自分と相手を大切にする意味
舞台『春琴抄』で主演の春琴役:茅島みずきと佐助役:s**t kingz小栗基裕 (C)ORICON NewS inc.
 谷崎潤一郎の小説を原作とした舞台春琴抄』が4月29日 から東京・新国立劇場 小劇場で上演がスタート。『春琴抄』は、盲目の琴三絃奏者・春琴と丁稚の佐助が師弟関係を結んだことをきっかけに、秘めた関係へと変化していく姿を描く。谷崎特有のマゾヒズムと関東大震災後の関西移住を経て深まった日本の伝統美が交錯する傑作として、世代を超えて読み継がれている。春琴役で主演を務める茅島みずきと、佐助役を演じる4人組ダンスパフォーマンスグループ「s**t kingz」(シットキングス)・小栗基裕に作品の印象や、言葉にしずらい春琴と佐助の関係性や解釈など様々な角度から見た茅島と小栗2人の“愛”に対する考え方を聞いた。(取材・文:遠藤政樹)

■「衝撃」の原作と向き合い、見つけた物語の深淵

 谷崎潤一郎生誕140年を迎える今年、耽美主義文学の金字塔として知られ、何度も映像化・舞台化されてきた『春琴抄』を、劇団papercraft主宰の海路が戯曲化し、演出を担当する。

――原作小説はなかなか衝撃的な内容でもありますが、お二人はどのような印象を持ったか教えてください。

【茅島】 原作を知ってはいましたが、きちんと読んだのは初めてでした。ただ最初はちゃんと理解できているかという不安もありました。何より(春琴と佐助)2人の関係性が感じたことがないもので、これは愛なのか何なのだろうみたいな気持ちになりました。稽古を重ねる中でみんなの意見を聞き、そういう解釈の仕方もあるのかとか、人それぞれ違う解釈を持っていることは聞いていて面白かったです。

【小栗】 以前、舞台化されているのを耳にして気になり、小説を読んだことがありました。初めて読んだときは「これはどういうことなのだろう?」と正直、戸惑いの方が大きかったですね。でも今回の出演にあたり読み直してみたら、読めば読むほど行間の裏側にいろんな感情が隠されているのを感じ、すごく深い作品だなと思いました。

――小説では、春琴と佐助の心情はほとんど描かれていません。役作り含め、大変だったと思いますが、自身が出演することになった心境は?

【小栗】 ある種、淡々と文字で描写されているので、実際2人がどう考えているはかわからないですけど、普通に生きていたらそうですよね。基本的に目に見えるものからしか情報は得られないのは現実的だなと。佐助を演じる上で悩ましかったのは、強い思いを持って誰かに自分の人生を捧げる気持ちに、自分はどれだけ寄り添えるのかということに対して漠然とした不安のようなものは感じました。自分にとって春琴みたいな気持ちはわかりませんが盲目的に一緒にいたいと思える何かはあるのかなって。自分の人生や日々の生活を思い返しても、そこまで強い気持ちはなかなか起きない。舞台を通して体験したいし、体験した上で見える世界はどのようなものか興味はありました。

【茅島】 私は目が見えない中でお芝居をする、という大きな課題がありました。演じる上でどういう所作をするとそう見えるか、盲目の方の日常の動きを自分なりに調べましたが、舞台でどこまで説得力を持って表現できるかという難しさを感じました。本番ギリギリまで春琴をどう演じるか模索し、プライドの高さや高圧的な態度の中にもピュアさを隠し持っている。その多面性を大切に演じたいと稽古に励みました。

――今作は現代から振り返る設定になっています。とても興味深いですが、台本を読んでの印象を聞かせてください。

【茅島】 『春琴抄』と現代がつながっているのは斬新だなと思いました。海路さんの色が入った脚本だったので、みんなの考えがまとまってうまくいけば面白いものになるのではと思いました。

【小栗】 現代から見る『春琴抄』という感じで、今を生きる人の抱えている問題だったり悩みだったり、そういうものに対して一つの形として『春琴抄』が与えてくれるヒントのようなものが伝えられたら面白いなと思います。

■令和なら“炎上”確実?名前のない関係性に2人が見出したものは

――春琴と佐助の関係性、どう捉えましたか?

【小栗】 そうですね~(笑)。

――難しい質問をしているのは重々、承知しています!

【茅島】 出ないのが“答え”なのでは、とは思います。一言では表せない、2人だけの名前がない関係性みたいなものを感じています。

【小栗】 2人に聞くことができたとしても、わからないと言いそう。表向きは主従関係みたいな感じですけど、それだけではない何かがあったりレイヤーがあったりするのだろうと思います。

――2人の関係性は一つの愛の形だとは思われますか。

【茅島&小栗】 愛……(笑)。

【小栗】 愛というなら愛だし、見る人によってそれが愛と思うなら愛でいいと思う。そうじゃないならそれでいいのでは。そこに考えをはせる楽しさがあるなと思います。

――春琴と佐助のような関係性は、令和の時代に受け入れられると思いますか。

【小栗】 誤解を恐れずに言うなら、いいのではと思います。2人が納得しているなら否定する権利もないですしね。もちろん体を傷つけるのはよくないですけど。

【茅島】 受け入れられるかどうかといえば受け入れられないと思います。ただ小栗さんと同じく、本人たちが良ければいいのかなと思う部分もあります。春琴と佐助も周囲に迷惑をかけているわけではなく、二人が求め合って満足しているのであればいいのかなとは思います。

――バイオレンスな方向にいかなければということですね。

【小栗】 そうですね。ただ現代で起きていたら絶対炎上するとは思いますけど(苦笑)。

――難しい部分はあるものの、2人の間で平穏を保てているなら……とのことですが、春琴と佐助のような関係性に、ある種の美しさは感じますか。

【茅島】 春琴を演じているので少し麻痺しているのかもしれませんが、ずっと『春琴抄』のこと考えすぎて一瞬美しくは見えていたかもしれません。最初に読んだときは2人の関係性を「なんだこれは?」と思いましたが、愛なのか共依存なのか、お互いが求め合って生まれている関係性はどこか美しいとは思います。

【小栗】 俺もそうですね。一つの出来事をどう描写するかで受け取り方は変わるじゃないですか。同じ事実を伝えるのにも言葉の選び方でとなると、作品としては美しいと思える描写で受け取りたいです。

■等身大の2人が明かす、理想の愛と意外な執着

――ここからは作品に絡めて、お二人の考えをうかがっていきます。相手に褒められなくても、尽くし続けることに意味はあると思いますか。

【小栗】 人生のモチベーションが褒められたいだから、考えられないです(笑)。

【茅島】 それでいうとそうですよね(笑)。例えば誕生日プレゼントを渡して返ってこないとかは気になりませんが、今作では与えすぎている。その関係性にはあまり共感できません。気持ちには気持ちで応えてほしいかな。

――では愛されることと愛すること、どちらが共感できますか。

【小栗】 理想は中間です。強いていうなら、悩ましいけど愛されたい。目先の喜びか長い目でと考えたら、愛されたいが目先で、最終的には愛している方がきっと充実しているのだろうと思いますけど、つい目先を欲しがっちゃいます(笑)。

【茅島】 難しいけど、自分が愛したいと思えるような人に出会えたら素敵ですよね。自分本位じゃなく、自分なんてどうでもいいからこの人のためだけに私は愛を注ぎたいと思えたら、それが本当の愛なのかなって。恋はまた違うかもしれませんが見返りを求めないことが愛だと思っていて、子供のために尽くすのも愛だし、母を見ていてもそう感じます。

――佐助の愛は執着とも言い換えられると思いますが、お二人は何か執着しているものはありますか。

【小栗】 ないですね。ドライなところがあるので、そこまで執着することに憧れはあります。執着にはエネルギーも必要だろうしドライでいることはある種、省エネな部分もある。それだけのエネルギーを持って生きているのは素敵だなとは思います。

【茅島】 私もあまりないですけど、無理矢理答えるとしたら、ニンニクに対しては執着かも。ニンニクがすごく好きなのですが、翌日が仕事だと食べられないので、スケジュールとにらめっこしてニンニクをいかに多く食べられるかという執着はあります(笑)。

■「自分の人生を懸けられるか?」葛藤の先に見つけた、自分と相手を慈しむことの意味

――佐助のように、誰かのために自分の人生を懸けられますか。

【小栗】 いや~……今はできないですね(苦笑)。自分が大事と思っちゃいます。もちろん、いつかそう思える人間にはなりたいですけどね。

【茅島】 自分が大事とは、私も思っちゃいます(笑)。

――自分を大切にできない人は、誰かを大切にはできないと思います。

【小栗】 こういう仕事をしていると、はたして100%自分のためだけかと言われると、それは違います。そこは捉え方になるかなとは思いますけど、どっちかと言われたら自分です(笑)。

――なるほど。では逆だったらどうでしょうか。自分のために人生を懸けてくれることは愛ですか?

【小栗】 いい質問ばかりですね(笑)。愛だと思います。ただ「そんなにしなくていいよ」と止めちゃうかもしれない。それだけやってくれていることには応えなければと思っちゃうからで、それもちょっとドライな性格が影響している部分もあるのでしょうね(笑)。

【茅島】 昔プロゴルファーを目指していたのですけど、親は自分のプライベートそっちのけで365日、練習場に連れて行ってくれましたし、帰ったらご飯を作ってくれてという生活をしてくれていました。そういう意味では懸けていると言えるし、愛だなと思います。

――本作の注目ポイント、楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

【茅島】 出てくるキャラクターのひとり一人がすごく魅力的ですし、現代のシーンもあるので共感しやすくなっているのでは。私が演じる春琴に共感する人もいるだろうし、春琴と佐助の関係性に面白いと思ってくれる人もいるだろうし、いい意味でどの世代でも知らない人でも楽しめて見やすい舞台にという思いで稽古に励みました。見てくださる方々の感情を少しでも揺さぶり、心に残る舞台になったらうれしいです。

【小栗】 原作小説はある種、淡々と文字で描写されていて実際2人がどう考えているかわかりませんが、普通に生きていたらそうですよね。他人を見たとき、基本的には目に見えるものからしか情報はもらえないので、現実的だなと。だからこそ受け取り方は人それぞれ違って、美しいと見てもいいし逆に嫌悪感を抱いてもいいと思います。自分の感想を大切にしてほしいというか、それを通して自分のことをちょっとまた一つ知る機会になればなと。一人で見に来られる方もいると思いますが、誰かと意見を共有する機会があれば、他の人がどう思っているのかに興味を持って、自分と違うことを楽しんでほしい。同じじゃなきゃいけないことは全くないので、むしろ違っている方が僕らとしてはうれしいので、いろんな楽しみ方をしてほしいです。

――最後に、ご自身にとって理想だと思える愛の形は?

【小栗】 そんなに依存し合わず、でも信頼し合っていて、お互いがちょっとしんどい時に話をお互いに聞いてあげられる、助けになってあげられることかな。それが理想かもしれないです。

【茅島】 割と自由に生きたいタイプなので、基本お互いそんなに干渉し合わず、だけどつらい時に相手のことを思うと頑張れるみたいな、お互いが支えになっているような関係性がいいなって今は思っています。

【公演スケジュール】
4月29日(水・祝)17時
4月30日(木)19時
5月1日(金)19時
5月2日(土)13時/17時
5月3日(日・祝)13時
5月4日(月・祝)13時
5月5日(火・祝)13時/17時
5月6日(水・休)13時
※開場は開演の30分前

関連記事


【全身ショット】スタイル良すぎ!腹チラトップスを着こなした茅島みずき
【写真】お金のためにソープで働く女子大生の留奈を演じる茅島みずき
【写真】かわいい!いちごをパクリと食べた茅島みずき
【写真】シャネルコーデを上品に着こなした茅島みずき
【CMカット】至近距離!見つめ合って笑顔をみせる茅島みずき&兵頭功海

ページの先頭へ