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国際幸福デーに合わせ「博報堂100年生活者研究所」が幸福度に関する調査を実施。6か国で日本が3年連続最下位に

2025-03-20 21:30:35

3月20日は「国際幸福デー」となっていることをご存じでしょうか。株式会社博報堂のシンクタンク「博報堂100年生活者研究所」では、この日に合わせ、毎年「100歳まで生きたい」と思う日本人の割合などについて調査しています。

3年目となる今年の調査では、日本国内や海外の人々を対象に、幸福度に関する様々な調査を行っています。

調査結果

今回の調査は、2025年2月に日本国内は20~80代の男女2800名(内20~70代2400名)、海外(アメリカ、中国、デンマーク、イギリス、オーストラリア)は20~70代の男女計3000名(各国600名)を対象にインターネットモニター形式で実施しています。

調査ではまず「人生100年時代において、あなたは100歳まで生きたいと思いますか?」と質問。結果は「100歳まで生きたい」と思う日本人は3年連続で3割未満と、6か国で最も低い結果となりました。最も高かったのは中国で、デンマーク、アメリカと続きました。

次に、あなたは、「『ウェルビーイング(幸福)』『well-being』という言葉を、どのくらい知っていますか? 」と日本の方に質問。「名前だけは知っている」「その意味を、おおよそ知っている」「その意味を、詳しく知っている」の合計(知っている計)は2024年(43.8%)より7 ポイント高い50.8%となり、3年の調査で初めて半数を超えました。

続いて、「あなたは全体として、どの程度幸せですか。」と質問。日本の幸福度は昨年の調査と同じで、さらに6か国中で最も低いという結果に。一番高かったのは中国となり、デンマーク、アメリカと続きました。ウェルビーイングという言葉が浸透しているものの、日本人の幸福度は上昇していないことが明らかとなりました。

また、「あなたは、幸せについてどのように考えていますか?」という問いでは、日常生活での幸せの意識や行動について、項目別に「そう思う」「ややそう思う」を合計した割合を比較。その結果、日本は「日々の生活の中で、幸せを見つけようと意識している」、「幸せについて普段から考える方だ」、「自分の幸せの形を周りの人も理解している」、「幸せについて人と話す機会がよくある」という項目全てで他国より著しく低い結果となりました。

次に、「あなたは全体として、どの程度幸せですか。」という質問で10点満点中5.87点だった日本の全体平均の幸福度と、それぞれの回答をした人の幸福度を比較。

「幸せを普段から考える」と回答した人は平均より0.85ポイント高い6.72点に、「生活の中で幸せを見つけようと意識する」と回答した人は平均より0.83ポイント高い6.70点となりました。

さらに、「幸せについて対話する」と回答した人は平均より1.17ポイント高い7.04点に、「自分の幸せの形を周囲が理解する」と回答した人は平均より1.32ポイント高い7.19まで上がり、周囲と関係を持ちながら幸せを考えている人は、さらに幸福度が上がることが示唆されました。

続いて、「あなたは、日々の生活の中で生成AIをどのくらい使っていますか?」と質問。「ほぼ毎日使う」「よく使う」(よく使う計)の割合を比較すると、日本は10.2%になり、次に低かったオーストラリアの25.5%と比べても半分以下でした。

次に、先ほどの「あなたは全体として、どの程度幸せですか。」という質問の結果をふまえ、国ごとに「AIをよく使う」層とそうでない層(「よく使う」以外計)で幸福度を比較。その結果、AIをよく使う人の方が幸福度が高い傾向は全ての国に共通してみられました。

最後に、 AI が自分の幸せによい影響を与えているか、悪い影響を与えているかをそれぞれ尋ねた結果を、全体平均と「AIをよく使う層」で比較しました。

日本の全体平均では、「よい影響」「悪い影響」のどちらの質問も「そう思う、 ややそう思うの合計」が2割に届かず、残りの多くの人が「AIが自分の幸せにどう影響しているのかわからない」と考えている様子がうかがえました。

一方、日本に1割いる「AIをよく使う」層を見ると、「よい影響」(70.6%)、「悪い影響」(40.5%)の両評価ともに、全体平均から大きく上昇しました。但し、その上昇幅は「よい影響」の方が大きく、AIを日常的に「よく使う」ようになった人は「AIは幸せによい影響がある」とする人が「悪い影響がある」とする人よりも多いことがわかりました。

以上のように、今回の調査では、100歳まで生きたいと思う人や幸福と感じている人の割合は日本が一番低いことや、日頃から幸せを意識したり周囲と対話したりすると幸福度が高まる傾向があること、すべての国で生成AIをよく使う人の幸福度は使わない人よりも高い傾向にあったことなどが分かりました。

今回調査を行った「博報堂100年生活者研究所」は「長くなる人生を、前向きに生きていく人を増やす」、それにより「日本を、前向きな100年生活者の社会にする」ことを目指して活動。これまでの研究結果は研究所のホームページ(下記URL)にて公開しています。

URL:https://hakuhodo-rdc.com/100years_lab/

情報提供元: マガジンサミット

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