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11月19日は備蓄の日。管理栄養士が勧める「食料の備蓄」

2016-11-19 12:00:55


執筆:永吉 峰子(管理栄養士)
首都直下型地震などに備える為設定された備蓄の日。
いざというときに備え食料などをストックしておきたいけれど、何をどれだけ備えたらよいのかわからない方も多いのではないでしょうか?
一体どのようなものを備蓄しておけば安心なのか、管理栄養士の視点からご紹介しようと思います。

そもそも備蓄の基本ってどんな事?


日頃の食料や日用品は多めにストック!


備蓄と聞くと、非常用缶詰などの非常食を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
もちろんいざという時にすぐ避難できるよう、非常用持ち出し袋に食料を入れておくことはとても重要です。
しかし、首都直下型地震では避難せず自宅にとどまって生活する人が約1,000万人発生すると言われています。自宅で生活する場合、ガスや水道などのライフライン、物流がストップした中で生活をしなければなりません。
そこで、日頃使っているものを少し余計にストックし、非常時でも自宅である程度生活が送れるようにすることが大切なのです。

備蓄食品の目安は?


東京都によると4人家族(夫婦と乳幼児、高齢者)の場合、食品では以下の備蓄品が目安とされています。
・無洗米 5㎏、レトルトご飯6個、即席麺6個、乾麺1パック
・缶詰(主菜・野菜など)各6缶
・レトルト食品 9パック
・果物缶 1缶
・野菜ジュース 9本
・飲料水 2ℓ 12本
・飲料 500ml 6本
・チーズ、かまぼこ 各1パック
・お菓子 3個
・栄養補助食品3箱、健康飲料粉末1袋
・調味料1式
・(必要であれば)粉ミルク2箱、離乳食・高齢者用やわらか食品1週間分
・(調理用)カセットコンロ1個、ガスボンベ6本

備蓄食品の栄養面で注意したいことは?


たんぱく質・ビタミン・ミネラルの不足に注意


非常時でまず大切なのは、生きるための水分とエネルギーです。
そのため災害発生後すぐは水・ごはん・パンなどでエネルギーをチャージすることが重要です。
しかし大地震発生時は長期に渡ってライフラインが寸断される可能性が高い為、エネルギーだけでなく栄養バランスにも配慮することが大切です。
特に災害時は生の野菜や肉・魚・卵・乳製品などが手に入りにくいことが多く、ビタミン・ミネラル・たんぱく質が不足しがちになります。
これらの栄養素が不足すると免疫力が低下してしまい、ちょっとしたことで風邪をひいてしまうこともあります。特に高齢者やお子様のいるご家庭では注意が必要です。

不足しがちな栄養素が摂れるおすすめ備蓄食品は?


1.ビタミンやミネラルを補給できる野菜スープ
レトルトのトマトスープやオニオンスープ、ジャガイモスープなどはビタミンやミネラルを手軽に摂取することができ、野菜の代用になります。
野菜の代用は野菜ジュースでも大丈夫ですが、野菜スープは食事の1品になり温かいのでより満足感を得ることができます。野菜ジュースとスープの両方を備えておくとよいでしょう。
またフリーズドライタイプの味噌汁で具だくさんのものもおすすめです。
2.たんぱく質をしっかりと摂取!ハンバーグ
非常用に限らず、缶詰というとどうしてもサバ缶やイワシの甘露煮など魚メニューに偏ってしまいがち。魚ももちろん重要なたんぱく源ですが、缶詰は味付けが濃いものが多く、量を食べられないという問題があります。
そこでハンバーグなどの肉製品もストックしておくことをおすすめします。
デミグラスソースやトマトソースの味付けは、魚の煮つけよりも塩分が少なくてすみ、お子様にも食べやすいメニューです。中華風の肉団子などもおすすめです。
3.体調を崩した特に活躍!ビタミン飲料
備蓄しておく飲料水は、例えば「ビタミンC・○○mℊ入」などと記載のあるビタミン飲料をおすすめします。
これは、体調を崩した時の為です。
非常時は食事のバランスが崩れやすく、ストレスもかかります。その為、ちょっとしたことで風邪をひきやすくなっています。風邪の際はいつもよりビタミン類の消費が激しいので、飲料で摂取できると安心です。
いざという時の為の備蓄食品。日持ちだけでなく栄養面も考えることがポイントです。この備蓄の日を機会に、食料の点検や備えをしてみてはいかがでしょうか?
<筆者プロフィール>
永吉峰子(ながよし・みねこ)
管理栄養士。大手小売企業にて店長、商品開発を経験後、現在は「健康」「食」に関する執筆を中心に活動中

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情報提供元: mocosuku

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