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「肌の曲がり角」は何回くるの?

2017-09-10 18:30:59


執筆:青井 梨花(助産師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ

肌の調子が悪いとき、オトナ女子なら一度は「もしかしてお肌の曲がり角!?」などと悩んだことがあるのではないでしょうか。
「肌の曲がり角」とはいったい何歳くらいにくるもので、何度くるものなのでしょうか?
今回は、肌が衰えをみせやすいターニングポイントをお伝えします。

第1の曲がり角:20歳代後半頃~


新陳代謝で肌が生まれ変わることを「ターンオーバー」といいます。
ターンオーバーの周期は、個人差や年齢、また身体の部位によって違うともいわれますが、20歳代頃の顔のターンオーバーは、平均でおよそ28日周期といわれます。しかし、この周期は20代後半くらいから乱れがちになります。
これには、歳をかさねることによって新陳代謝が低下していくことが関係しています。さらに、食事や睡眠など生活習慣の乱れが重なることで、ターンオーバーの周期は崩れやすくなります。
ターンオーバーが正常に働かないと、紫外線などの外的刺激から肌を守ったり、肌内部の水分を保持する肌のバリア機能などが衰え、乾燥やシワ、たるみ、シミなどの原因になることもあります。

第2の曲がり角:30歳代から40歳代~


肌の表面にある表皮は、ターンオーバーすることで日々生まれ変わっています。しかし、加齢による新陳代謝の低下で、ターンオーバーの周期もだんだん長くなってきます。
加えて、次のような変化が肌に起こり始めます。

・紫外線などの影響が蓄積してシミが目立つようになる
・セラミド(肌のうるおいを保つ成分)も年々減少していくことで、乾燥しやすい状態になって、シワも気になりはじめる
・ハリをもたらすコラーゲンやエラスチンが加齢などにより減少が加速してたるみを感じるようになり、ほうれい線やマリオネットラインが深くなり目立つ、フェイスラインがぼやける、などの悩みが出てくる

さらに、一般に30歳代中頃から卵巣機能が低下し始め、女性ホルモンの分泌も乱れるようになります。女性ホルモンは、肌にハリをもたらすなどさまざまな恩恵をもたらしているため、この時期は肌にも影響が出始める頃といえます。

第3の曲がり角:50歳前後~


日本人の平均閉経年齢は50歳で、閉経の前後5年間(合計10年間)を「更年期」といいます。多くの人が更年期を迎える50歳前後は、卵巣機能の低下にともない、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの分泌量がゆらぎながら減少する時期です。
肌内部に、コラーゲンやエラスチンを増やし、肌のハリやうるおいを保つはたらきのあるエストロゲンや、肌を外的刺激から守り、肌内部の水分が逃げないよう、乾燥をプロテクトするための皮脂分泌に関与するプロゲステロンの分泌が減少することで、乾燥・たるみ・シミ・しわなどの肌トラブルがさらに起きやすくなります。

曲がり角の曲がり方・時期は人それぞれ


歳をかさねることによる肌の変化は、だれにでも起こる生理的な変化といえますが、お伝えしてきたターニングポイントの曲がり方には、もちろん個人差があります。曲がり角を迎えても、向き合いながら上手く曲がり切る人もいれば、通常のターニングポイントより遅い時期に曲がり角が来る人もいます。
また、紫外線の肌への影響(光老化)や、睡眠時間や食生活、ストレスなどによる生活習慣の不摂生などの影響が大きい場合には、通常のターニングポイントより早く曲がり角が来ることもあるでしょう。
歳をかさねることによる肌の変化に折り合いをつけながらも、できるだけ曲がり角を曲がるのを遅らせるには、肌への保湿と保護を重点とした正しいスキンケアや紫外線対策、そして、生活習慣の見直しと改善といった基本的なことを、今一度心がけることがコツでしょう。
<執筆者プロフィール>
青井 梨花(あおい・りか)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー
株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験があるベテラン助産師。
現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。プライベートでは一児の母。
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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