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知らないと損? こんなにも嬉しい「豆乳」のチカラ

2017-05-04 18:30:18


執筆:永吉 峰子(管理栄養士)
体によい食材のイメージが強い豆乳。
女性によいイメージがあっても、一体どんな成分が体に嬉しいのか実はあまり知られていません。
そこで豆乳のどんな成分が体に嬉しいのか解説致します。

そもそも豆乳って何?


豆乳とは一般的に蒸したり水浸したりした大豆を絞ったもののことを指します。
厳密には「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3つに分類されます。

無調整豆乳


無調整豆乳とは、大豆の絞り汁以外何も加えていない豆乳です。
大豆固形分を8%以上含むこととJAS規格で規定されています。

調整豆乳


無調整豆乳に塩や砂糖などで飲みやすくするための味付けをしたものです。
大豆固形分は6%以上と規定されています。

豆乳飲料


調整豆乳に果汁やフレーバー(香料や紅茶など)で風味付けや味付けをしたものです。
果汁を含んだものは大豆固形分2%以上、それ以外は大豆固形分4%以上含有することと決められています。

豆乳に含まれる栄養成分・健康成分


葉酸


赤血球の合成に関与しており、不足すると貧血になることもあります。
また、細胞を作る際に必要不可欠な栄養素なので、特に細胞分裂が盛んな胎児で必要とされています。
その為、妊娠の可能性のある女性が特に意識して摂りたい栄養素です。

ビタミンK


血液を固める「凝固因子」と呼ばれる物質を活性化する働きを持っていて、止血を助けています。
その他に骨を作るのを助ける働きもあります。
また血管の石灰化を予防する働きがあり、動脈硬化などの生活習慣病予防も期待できます。


血液を作る際、鉄をうまく利用できるように助ける働きがあります。
また体内の酸化を抑える働きや、骨を作るのを助ける働きがあります。

モリブテン


エネルギーを作るのを助ける酵素の成分となり、糖質や脂質の代謝をサポートする働きがあります。
また血を作る際に鉄を有効利用できるように助けたり、尿酸を作り出したりする働きもあります。

イソフラボン


イソフランは女性ホルモンのエストロゲンと同じような構造をしています。多くの女性は閉経後にエストロゲン量が低下してしまいます。
その為、のぼせやイライラといった更年期障害や骨粗鬆症になってしまうことがあります。イソフラボンを摂取することで、イソフラボンがエストロゲンと同じような働きをし、このような症状を予防することが期待できます。
また、イソフラボンはポリフェノールの仲間です。
その為がんや老化の元となる活性酸素の発生を抑制する抗酸化作用があり、がん、動脈硬化などの予防が期待できます。

難消化性オリゴ糖


糖の最小単位を「単糖類」と呼びますが、オリゴ糖はこの単糖類が2~10個つながったものです。
そしてオリゴ糖の中でも消化されにくいものが難消化性オリゴ糖です。難消化性オリゴ糖は消化されないのでそのまま腸に届きます。
腸内では善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やして悪玉菌を減らし腸内環境を整える働きをします。
腸内環境が整うことで、便秘予防効が期待できます。
難消化性オリゴ糖は大豆以外にも含まれますが、大豆に含まれる難消化性オリゴ糖はごく少量でも善玉菌を増やし、悪玉菌に特に利用されにくい性質があります。
その為、便秘の方には特におすすめのオリゴ糖です。

豆乳には「3つの嬉しい」が!


その1:女性に嬉しい


豆乳に含まれるイソフラボンがエストロゲンと似た働きをし、更年期障害が予防できることから豆乳は女性に嬉しいと言われています。
その他にも、妊娠を希望する女性が注目する葉酸が含まれていたり、オリゴ糖が便秘を予防することで老廃物を排出し、美肌効果が期待できたりすることも女性に嬉しい理由となっています。

その2:ダイエットに嬉しい


無調整豆乳の200ml当たりのエネルギー量は95Kcalで、これは低脂肪牛乳とほぼ同じエネルギー量です。
にもかかわらず豆乳がダイエットによいと言われているのは腹持ちがよい為です。
特に無調整豆乳は固形分が最も多く、砂糖なども入っていないのでおすすめです。
また、ダイエット中は食事量が減り便秘がちになってしまいますが、オリゴ糖で便秘解消が期待できることもダイエット中に豆乳が嬉しい理由です。

その3:生活習慣病予防に嬉しい


生活習慣病の要因の1つに悪玉コレステロールが多いことがあります。大豆製品にはコレステロールを低下させる作用があると言われています。
コレステロール含有量も少ないので、悪玉コレステロールが高い方におすすめです。
また悪玉コレステロールが多いと動脈硬化のリスクが高まりますが、イソフラボンやビタミンKには動脈硬化効果が期待できることも嬉しい理由です。

豆乳摂取、ここに気をつけて!


体に嬉しいことが多い豆乳ですが飲みすぎは禁物。豆乳に含まれる大豆イソフラボンを過剰摂取するとホルモンに悪影響を与え、健康被害が出ると言われています。
どんなに多くても豆乳の摂取量は1日300g(おおよそコップ1杯半)までにし、イソフラボンのサプリなどを飲まれている方は豆乳かサプリかどちらかにしましょう。
また調整豆乳や豆乳飲料は砂糖などで味付けされている為、無調整豆乳よりも高カロリーです。
できるだけ無調整豆乳を飲まれることをおすすめします。
味が物足りない時は、はちみつや100%ジュースで味付けすると、ビタミンやミネラルも摂取できておすすめです。
女性だけでなく様々な方に嬉しい効果が期待できる豆乳。種類や量に気をつけながら、是非とりいれてみてくださいね。
<筆者プロフィール>
永吉 峰子(ながよし・みねこ)
管理栄養士。大手小売企業にて店長、商品開発を経験後、現在は「健康」「食」に関する執筆を中心に活動中

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情報提供元: mocosuku

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