全会一致で、議会から不信任を突きつけられていた兵庫県・斎藤知事。「議会の解散」か、「辞職・失職」か。26日、知事が選んだのは「失職した上で出直し選挙に立候補」する道でした。

【写真を見る】疑惑の兵庫・斎藤知事ついに決断 「失職→出直し選出馬」を表明 「正直、知事を辞すべきことなのか」会見で見えた“本音”は？【news23】

疑惑の兵庫・斎藤知事 「高校生の手紙」で出直し選挙“決断”

兵庫県　斎藤元彦 知事
「高校生が私の所に来て手紙を渡してくれた。今でも見ると感情的になることもあるんですけど、『辞めないでほしい』と。頑張ってみようと覚悟を決めた」

“鋼のメンタル”とも囁かれる兵庫県の斎藤元彦知事。議会では四面楚歌ですが、また知事選挙に出るそうです。

兵庫県　斎藤元彦 知事
「議会の解散はせず、30日付けで失職する。そして、次期知事選において、出直し選挙に臨ませていただく」

斎藤知事が選んだのは失職して、知事選に出ること。辞職でなく失職の場合、再選すれば4年の任期が得られます。

知事選を見越してなのか、会見開始から約2分後、実績のアピールが始まりました。

兵庫県　斎藤元彦 知事
「自らの給与・退職金をそれぞれカットし、県立大学の授業料無償化、県職員の65歳以上のOBの天下り廃止したり」

「改革を続けたい」として、県民にこう訴えました。

兵庫県　斎藤元彦 知事
「県民の皆さんのご理解、そして、お力をまたぜひ与えていただければありがたい」

 「正直、知事を辞すべきことなのか」

ただ斎藤知事には、贈答品おねだり疑惑やパワハラ疑惑など7つの疑惑があります。

告発文書を作成した県の幹部は、懲戒処分を受けた後、死亡。亡くなる前、「一死をもって抗議する」との言葉を残していました。

しかし、一連の文書問題については…

兵庫県　斎藤元彦 知事
「事実を解明して、改めていくことはすごく大事だが、果たしてそれが本当に知事が職を辞すべきことなのかというところが、やっぱり根底にあるのは正直なところ。不信任決議を出し、可決をいただいてと議会のご判断ではありますけども、私は少しやっぱり本当にそこまでいかなきゃいけなかったのかという思いは正直ありますね」

――局長が亡くなるという結果、 政治家を続けられない重い責任ではない？

兵庫県　斎藤元彦 知事
「責任もちろん感じるところあります。感じてますし、それでもなお、県政を担っていきたい」

県議会や職員からの信頼が失墜しているとの指摘には…

兵庫県　斎藤元彦 知事
「心の中におごりであったり慢心があったんだと思います。それが言動にも繋がったと思うので、二度としないと」

勝算は？支援を受けず出直し選挙

今後は生まれ変わりたいと話す斎藤知事ですが、出直し選挙に勝算はあるのでしょうか？

兵庫県民
「選挙に出るならご自由にどうぞ。ぼくは投票しない」
「（Q.出直し選挙をするのは）いいと思います。そんなにものすごく叩かれるような悪いことしはったんかなという感じです」

出直し選挙では、各会派が斎藤知事の推薦は難しいとして、独自候補の擁立を目指しています。

斎藤知事は政党の支援を受けず、選挙戦に挑む形です。

兵庫県　斎藤元彦 知事
「厳しいものはあると思いますけど、私に対して『頑張ってほしい』とか『信じてる』という声や、お手紙いただいたりしてますから、そういった方の声を無視するわけにはいかない」

――勝算はある？

兵庫県　斎藤元彦 知事
「自分としてベストを尽くしていく、自分流でできることをやる」

2時間以上続いた会見。斎藤知事はほとんど表情を変えることなく、部屋をあとにしました。

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