
ホルムズ海峡封鎖の影響で、今週は様々なものの値上げが発表されました。暑くなる夏を前に、エネルギー価格も高止まりの状態が続いていますが、こうした“ホルムズインフレ”は私たちの暮らしにどう影響してくるのでしょうか。
【写真で見る】“使用量の増加”と“光熱費の値上がり” 飲食店の厳しい現状
値上げの連鎖…ナフサ不足は“物価の優等生”納豆にも影響
仙台市にある老舗の納豆メーカー「宮城野納豆製造所」。納豆は“物価の優等生”ですが、ここにも値上げの波が押し寄せています。
宮城野納豆製造所 三浦方也さん
「どうしても頼らざるを得ないので、値段が上がっても使うしかない」
原価の8割を占めるというプラスチック容器が高騰しているため、納豆も値上げせざるを得ない状態です。
さらにこの会社は、大豆の発酵に必要な納豆菌を全国の納豆メーカーに出荷していますが、菌を入れる容器が手に入らないといいます。
宮城野納豆製造所 三浦方也さん
「プラスチック製品がダメとなるとガラスになるが、いまの値段の10倍くらいになる」
プラスチック製品の値上がりで、買い物風景も変わってきています。
総菜は袋で販売... 肉のトレーはインクを使わない“白”色に
イトーヨーカ堂は、天ぷらなどの総菜を袋に入れて販売。さらに肉などを入れる「青」のトレーは石油由来のインクを使わない「白」に変えていきます。
イトーヨーカ堂フード&ドラッグ事業 土居仁 部長
「値上げも選択肢だが、まずは我々がしっかりと対応できれば」
イラン情勢の悪化は世界的なインフレ懸念となっています。
パリで開かれた財務相らによるG7会議では、原油の高止まりがインフレリスクを高めるとの認識で一致。中東依存度の高い日本にとっては切実な問題です。
日銀 植田和男 総裁(19日・パリ)
「我が国、経済・物価への影響が徐々に出てきている」
ナフサ由来の資材が不足し、値上げの連鎖が始まっていて、物価高が加速しかねない状況です。
さらに、気象庁が「全国的に高温」と予想する夏が目前に迫る中での懸念も。
暑さの厳しい夏... 光熱費UPが月島のもんじゃ焼き店を直撃か
東京発祥のB級グルメとして観光客にも人気の「もんじゃ焼き」。これからの季節、負担が増えるのが光熱費です。
Q.夏とではどれくらい電気代は変わる?
月島もんじゃ わらしべ創業店 落合幸輔 店長
「鉄板を使っているので、よりエアコン作動が大きくなる。金額でいうと(月額)4、5万円変わる」
3フロアの店内には26台の鉄板があり、ガスを使用しています。この熱がこもるため、冷房をフル稼働し、電気の使用量が急増するのです。
来店客
「ここ(鉄板の前)にいると暑い。クーラーもバンバンかけないといけなくなるので、商売的には難しい」
イラン攻撃のあと高止まりした石油やLNGが、電気・ガス料金に反映されるのは6月から。“使用量の増加”と“光熱費の値上がり”がちょうど重なるのです。
店では補助金が出た2025年でも最大ひと月25万円以上かかったといいます。
月島もんじゃ わらしべ創業店 落合幸輔 店長
「使っていないフロアがあれば、そこはエアコンをつけないとか。休憩している時とか使っていないところは企業努力で節電します」
ガソリンに加え、夏の電気・ガス代を政府が補助へ 財政負担に見直し求める声も
こうしたなか、政府は7月からの3か月間、電気・ガス代に補助を出すことで調整に入りました。2025年より補助額を増やす方針です。
高市総理(18日・ 政府与党連絡会議)
「電気ガス料金については、昨年夏の料金水準を下回るような支援を行うべく、早急に具体案をまとめるようお願いします」
これでガソリンに加え、電気・ガスも補助することになり、政府の財政負担はより重くなります。
現在、ガソリン1リットル当たり約42円を補助していて、6月中にも予算が尽きる見込み。
こうした状況に、与党内からも見直しを求める声が出ています。
自民党 萩生田光一 幹事長代行(18日)
「(ガソリン補助を)全く見直しせずに、このまま延々と続けるのもかなり無理もある。輸送コストなどを含めてかなり高いものになっている。そういったことも、国民に理解してもらうことも必要」
暮らしに欠かせないエネルギー価格を、補助金でどこまで抑え続けるのか。
イラン情勢の緊迫が長引けば、政府の財政負担はさらに膨らむおそれがあります。
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