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2025-09-18 07:00

令和初の「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」大賞受賞作を映画化した『火喰鳥を、喰う』(10月3日公開)で、共演を果たした水上恒司と宮舘涼太(Snow Man)。ミステリーとホラーが交錯し、驚きに満ちた展開の連続となる映画は、これまでにない“唯一無二”の魅力を持った1本として完成。その中で水上は映画単独初主演、宮舘も映画単独初出演を成し遂げ、鮮やかに新境地を切り開いている。水上と宮舘を直撃すると、絶妙なやり取りを繰り広げる2人にインタビュー会場は笑いでいっぱい。共演の感想や“執着”したいことなど、たっぷりと語り合った。
【オフショット】なんのポーズ?完全オフ感あふれる宮舘涼太
■水上恒司、先読み不能ミステリーで新境地「これまでの経験においてもとても新鮮」
物語は、信州で暮らす久喜雄司(水上)と夕里子(山下美月)の元に戦死した先祖の久喜貞市の日記が届くところから始まる。日記の最後のページにつづられていたのは「ヒクイドリ、クイタイ」の文字。その日以来、幸せな夫婦の周辺で不可解な出来事が起こり始める。超常現象専門家・北斗総一郎(宮舘)を加え真相を探るが、その先に現れたのは驚がくの世界だった。
――とても不思議な世界へと誘われるような作品です。ぜひ参加したいと思った理由を教えてください。
水上:「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」大賞を受賞した原作を映画化するというお話をいただき、僕自身、ホラー要素のあるものでこれだけの規模の作品に出演させていただくのは初めてのこと。そういった面でも惹(ひ)かれましたし、物語にとても複雑性があって、こうしてお話をする上でもどこを打ち出していけばいいのか、いろいろなやり方の考えられる映画です。それもとても面白いことだなと思いました。
――本木克英監督とは初タッグとなりました。
水上:本木監督は、ご自身の中にイメージする画があって、無駄なものを一切撮りません。今の世の中、素材としていろいろなものを撮っておいて、あとでそこから選ぼうとする作り方も多いと思いますが、その逆を行っているのが本木監督。それは簡単なことではないですし、監督のこれまでの経験と積み上げがあるからこそできること。最初は監督の意図を汲(く)み取るのが難しいなと思うこともありましたが、『シャイロックの子供たち』を拝見してその意図がわかったようなところもあって。監督が求めているものがある中で、いかに臨機応変にその場の空気を感じ取り、新しいものを生み出していくのか。それを嗅ぎ分けていくことも役者としての課題になるんだと感じましたし、そういった現場に身を置けたことは、これまでの経験においてもとても新鮮でした。
――宮舘さんは、巻き起こる怪異の謎に挑む超常現象専門家、北斗を演じました。
宮舘:僕にとって初の映画単独出演となり、非常にありがたいお話をいただけたなと思いました。原作を読んでみると、今まで目にしたことがないようなお話で、それぞれの登場人物が個性的。その中で北斗という人物はセリフの量も尋常ではないし、一つ一つの言葉に重みもある。そういったキャラクター性にもとても惹かれました。僕のクランクインは、皆さんがすでに撮り始めてから2週間くらい経った頃。全員が一丸となって挑んでいらっしゃるところに入ることになり、夏休み明けにやってきた転校生のようでした(笑)。
――2019年公開の『映画 少年たち』以来の本木組となりました。
宮舘:前回はあまり監督と深いお話ができなかったんですが、本作では衣装合わせやヘアメイクの打ち合わせの段階から、本木監督と緻密なコミュニケーションを取らせていただきました。監督からは「北斗というのは不思議な子なんだよ」というお話があり、不思議でありつつ、キーパーソンでもある北斗をどのように作っていくか、撮影の合間にもたくさん打ち合わせさせていただきました。
■宮舘涼太、水上恒司は“飴と鞭”「もう褒めるのやめようかな!?」
――水上さんが演じた雄司は、次々と予期せぬ事態に巻き込まれていきます。受け身となる役柄は、演じる上では難しさもあったのではないでしょうか。
水上:とても難しかったです。受けて、受けて、反応していくキャラクターである雄司について、僕は“キャッチャー”だと思っています。名キャッチャーであり、ちょっと不器用なキャッチャーでもある。あらゆるところからいろいろな球が飛んできて、雄司はそれを落としてしまうのか、アウトにできるのか、セーフにしてしまうのか、点を許してしまうのか…。そういうことの連続となるような役柄です。主人公ではありますが、雄司が物語を動かしていくわけではなく、動かそうとしてくる人間たちから飛んでくる矢印をいかに受けるかということで、物語が成り立っていく。つまり、すべては舘さん次第だなと。
宮舘:いや、本当に(笑)。この映画は生きるも死ぬも、僕次第なんだろうなという覚悟を最初に決めたんです。ボールを投げるのは僕で、それを水上くんがどう受け取ってくれるのか。投げないことには始まらないので、どうしたら北斗として物語を動かす説得力を出すことができるのかということが僕の課題となり、演技面でもたくさんのことを学ばせていただきました。非常に難しい役柄であり、撮影中は北斗として生きた実感はありますが、それが果たして正解なのか、不正解なのかは自分ではわかりません。公開してどのように皆さんに受け取っていただけるのか、楽しみにしています。
――雄司と北斗はバチバチにぶつかる場面もありますが、そういった関係性で共演されてみていかがでしたか?
宮舘:こういった言葉が合っているかわかりませんが、水上くんは憑依(ひょうい)型の俳優だなと思いました。時にはヤンキー、時には時代劇などいろいろな役をやっていらっしゃる。引き出しの多さが、すごいですよね。
水上:あざーす!ただ補足すると、僕、憑依はしていないんです。
宮舘:そこ補足されるの(笑)!? その役を演じるための努力や、作品に対する熱をたくさん持っていらっしゃるという意味を含めた言葉だから!
水上:語弊があります(笑)。
宮舘:あった…?もう褒めるのやめようかな!?
水上:これはできれば舘さんご本人がいないところで申し上げたかったんですが、北斗というのは、雄司たちが暮らす久喜家にガン!と入り込んでくる異物、ウイルスなんです。異物として侵入してくるためには、ある種の図々しさが必要だと思うんですが、舘さんご本人からは図々しさを感じられません。その中でどうやって北斗の図々しさを作り上げたのかということに、僕はものすごく興味があります。自分にはないものを作り、それを役に投影していくという、ものすごく複雑なことをやり遂げたというのはすばらしいことだと思います。しかも、初の映画単独出演ということですから。まあ初の映画単独出演と、取材中に何度もいうのでちょっと聞き飽きたんですが。
宮舘:これですよ!水上恒司は飴と鞭なんです!
■“執着”したいものを告白「自分にしか届けられない役に出会っていきたい」(宮舘)
――反発し合う役どころとあって、撮影の合間に距離を置いたり、わざと話さないようにすることはありましたか?
水上:それはなかったですね。
宮舘:雨が降って撮影が止まった時には、2人でしりとりをしていました。
水上:あれは、泣く泣くです(笑)。
宮舘:出ました!これは鞭です!
水上:でも連絡先は交換しました。
宮舘:うなぎを食べに行ったよね。
水上:僕がおごりました。
宮舘:そう!
――鞭が続きましたが、宮舘さんのこんな一面を見たと思うことがあれば教えてください。
水上:僕もキャッチャーをやっていたので、わりと周りを見る方なんですが、そうすると見たくないものまで見えてしまうもの。ただ座長というポジションを任せていただく機会も増えたので、現場のいろいろな面を見られるようにならないといけないなと思っています。舘さんは、本当に周りが見えている人なんですよね。見える人だからこそ、鞭を打つことができる(笑)。そうでなければ、こういうことも言えませんから!
宮舘:そうすると、僕がキャッチャーになっているのかもしれないね。
水上:お互いに、キャッチャーなんだと思います。だからこそ、共鳴する部分もある。
宮舘:違うチームのキャッチャーであり、仲がいい関係。そんな2人かもしれません!
――本作の物語を大きく動かしていくのが、それぞれの“執着”です。お二人にとって、「この時、諦めずに執着したことで今の自分がある」と思うようなご経験はありますか。
水上:僕、執着がないんです。
宮舘:ええっ!
水上:好きな女の子に振られて泣いたこともありますが、「無理だと言われているんだから、しょうがないよな」と思っちゃう。何かアクションを起こして負けたとしても、キッパリ諦められるタイプです。
――話題作への出演が相次いでいることを考えると、お芝居への“執着”や熱い思いが作品を引き寄せているようにも感じます。
水上:それはあると思います。娯楽作品を送り届け、どれだけの人たちがそれに心を揺さぶられているかという崇高さもわかっていますが、僕としては誰かのために作品を作るのではなく、自分のために作っているという思いが強いです。その誰かがいなくなったら作らないかといったら、僕はそうではないですから。デビューの時からずっと、自分のために芝居をしている。それは、執着と言っていいものかもしれません。
宮舘:僕は、本作で執着したことがあります。とにかく北斗のセリフ量は膨大で、何度も台本を読み返し、何度もセリフを口にしてみても、なかなか覚えられない瞬間もありました。星の名前を言いながら天体について説明をしなければいけないシーンなど、一度くじけそうになりましたが、人間の真理や、彼らが織りなすドロドロとした感情を映し出し、それでいてステキなラブストーリーでもあるという、ものすごく面白い作品だと思っていたので、なんとか乗り越えて皆さんにお届けできるようにしたかった。その執着のもと、頑張らせていただきました。
――大胆不敵でありつつ、高潔な雰囲気をまとうという難役を演じ切ったことが、今後の糧になると感じることはありますか。
宮舘:お芝居をする楽しさに気づかせてもらいました。もっともっと学んで、新しい作品をお届けできたらいいなと。また(Snow Manの)メンバーもお芝居をやっていますが、その中でも自分にしかできない、自分にしか届けられない役に今後も出会っていきたいなと思いました。
――間違いなく、北斗を演じるのは宮舘さんしか考えられないと思うようなキャラクターになっていました。
宮舘:(力強く右手を差し出し)どうだ! (インタビュー会場:爆笑&拍手)
(文/取材:成田おり枝)
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■水上恒司、先読み不能ミステリーで新境地「これまでの経験においてもとても新鮮」
物語は、信州で暮らす久喜雄司(水上)と夕里子(山下美月)の元に戦死した先祖の久喜貞市の日記が届くところから始まる。日記の最後のページにつづられていたのは「ヒクイドリ、クイタイ」の文字。その日以来、幸せな夫婦の周辺で不可解な出来事が起こり始める。超常現象専門家・北斗総一郎(宮舘)を加え真相を探るが、その先に現れたのは驚がくの世界だった。
――とても不思議な世界へと誘われるような作品です。ぜひ参加したいと思った理由を教えてください。
水上:「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」大賞を受賞した原作を映画化するというお話をいただき、僕自身、ホラー要素のあるものでこれだけの規模の作品に出演させていただくのは初めてのこと。そういった面でも惹(ひ)かれましたし、物語にとても複雑性があって、こうしてお話をする上でもどこを打ち出していけばいいのか、いろいろなやり方の考えられる映画です。それもとても面白いことだなと思いました。
――本木克英監督とは初タッグとなりました。
水上:本木監督は、ご自身の中にイメージする画があって、無駄なものを一切撮りません。今の世の中、素材としていろいろなものを撮っておいて、あとでそこから選ぼうとする作り方も多いと思いますが、その逆を行っているのが本木監督。それは簡単なことではないですし、監督のこれまでの経験と積み上げがあるからこそできること。最初は監督の意図を汲(く)み取るのが難しいなと思うこともありましたが、『シャイロックの子供たち』を拝見してその意図がわかったようなところもあって。監督が求めているものがある中で、いかに臨機応変にその場の空気を感じ取り、新しいものを生み出していくのか。それを嗅ぎ分けていくことも役者としての課題になるんだと感じましたし、そういった現場に身を置けたことは、これまでの経験においてもとても新鮮でした。
――宮舘さんは、巻き起こる怪異の謎に挑む超常現象専門家、北斗を演じました。
宮舘:僕にとって初の映画単独出演となり、非常にありがたいお話をいただけたなと思いました。原作を読んでみると、今まで目にしたことがないようなお話で、それぞれの登場人物が個性的。その中で北斗という人物はセリフの量も尋常ではないし、一つ一つの言葉に重みもある。そういったキャラクター性にもとても惹かれました。僕のクランクインは、皆さんがすでに撮り始めてから2週間くらい経った頃。全員が一丸となって挑んでいらっしゃるところに入ることになり、夏休み明けにやってきた転校生のようでした(笑)。
――2019年公開の『映画 少年たち』以来の本木組となりました。
宮舘:前回はあまり監督と深いお話ができなかったんですが、本作では衣装合わせやヘアメイクの打ち合わせの段階から、本木監督と緻密なコミュニケーションを取らせていただきました。監督からは「北斗というのは不思議な子なんだよ」というお話があり、不思議でありつつ、キーパーソンでもある北斗をどのように作っていくか、撮影の合間にもたくさん打ち合わせさせていただきました。
■宮舘涼太、水上恒司は“飴と鞭”「もう褒めるのやめようかな!?」
――水上さんが演じた雄司は、次々と予期せぬ事態に巻き込まれていきます。受け身となる役柄は、演じる上では難しさもあったのではないでしょうか。
水上:とても難しかったです。受けて、受けて、反応していくキャラクターである雄司について、僕は“キャッチャー”だと思っています。名キャッチャーであり、ちょっと不器用なキャッチャーでもある。あらゆるところからいろいろな球が飛んできて、雄司はそれを落としてしまうのか、アウトにできるのか、セーフにしてしまうのか、点を許してしまうのか…。そういうことの連続となるような役柄です。主人公ではありますが、雄司が物語を動かしていくわけではなく、動かそうとしてくる人間たちから飛んでくる矢印をいかに受けるかということで、物語が成り立っていく。つまり、すべては舘さん次第だなと。
宮舘:いや、本当に(笑)。この映画は生きるも死ぬも、僕次第なんだろうなという覚悟を最初に決めたんです。ボールを投げるのは僕で、それを水上くんがどう受け取ってくれるのか。投げないことには始まらないので、どうしたら北斗として物語を動かす説得力を出すことができるのかということが僕の課題となり、演技面でもたくさんのことを学ばせていただきました。非常に難しい役柄であり、撮影中は北斗として生きた実感はありますが、それが果たして正解なのか、不正解なのかは自分ではわかりません。公開してどのように皆さんに受け取っていただけるのか、楽しみにしています。
――雄司と北斗はバチバチにぶつかる場面もありますが、そういった関係性で共演されてみていかがでしたか?
宮舘:こういった言葉が合っているかわかりませんが、水上くんは憑依(ひょうい)型の俳優だなと思いました。時にはヤンキー、時には時代劇などいろいろな役をやっていらっしゃる。引き出しの多さが、すごいですよね。
水上:あざーす!ただ補足すると、僕、憑依はしていないんです。
宮舘:そこ補足されるの(笑)!? その役を演じるための努力や、作品に対する熱をたくさん持っていらっしゃるという意味を含めた言葉だから!
水上:語弊があります(笑)。
宮舘:あった…?もう褒めるのやめようかな!?
水上:これはできれば舘さんご本人がいないところで申し上げたかったんですが、北斗というのは、雄司たちが暮らす久喜家にガン!と入り込んでくる異物、ウイルスなんです。異物として侵入してくるためには、ある種の図々しさが必要だと思うんですが、舘さんご本人からは図々しさを感じられません。その中でどうやって北斗の図々しさを作り上げたのかということに、僕はものすごく興味があります。自分にはないものを作り、それを役に投影していくという、ものすごく複雑なことをやり遂げたというのはすばらしいことだと思います。しかも、初の映画単独出演ということですから。まあ初の映画単独出演と、取材中に何度もいうのでちょっと聞き飽きたんですが。
宮舘:これですよ!水上恒司は飴と鞭なんです!
■“執着”したいものを告白「自分にしか届けられない役に出会っていきたい」(宮舘)
――反発し合う役どころとあって、撮影の合間に距離を置いたり、わざと話さないようにすることはありましたか?
水上:それはなかったですね。
宮舘:雨が降って撮影が止まった時には、2人でしりとりをしていました。
水上:あれは、泣く泣くです(笑)。
宮舘:出ました!これは鞭です!
水上:でも連絡先は交換しました。
宮舘:うなぎを食べに行ったよね。
水上:僕がおごりました。
宮舘:そう!
――鞭が続きましたが、宮舘さんのこんな一面を見たと思うことがあれば教えてください。
水上:僕もキャッチャーをやっていたので、わりと周りを見る方なんですが、そうすると見たくないものまで見えてしまうもの。ただ座長というポジションを任せていただく機会も増えたので、現場のいろいろな面を見られるようにならないといけないなと思っています。舘さんは、本当に周りが見えている人なんですよね。見える人だからこそ、鞭を打つことができる(笑)。そうでなければ、こういうことも言えませんから!
宮舘:そうすると、僕がキャッチャーになっているのかもしれないね。
水上:お互いに、キャッチャーなんだと思います。だからこそ、共鳴する部分もある。
宮舘:違うチームのキャッチャーであり、仲がいい関係。そんな2人かもしれません!
――本作の物語を大きく動かしていくのが、それぞれの“執着”です。お二人にとって、「この時、諦めずに執着したことで今の自分がある」と思うようなご経験はありますか。
水上:僕、執着がないんです。
宮舘:ええっ!
水上:好きな女の子に振られて泣いたこともありますが、「無理だと言われているんだから、しょうがないよな」と思っちゃう。何かアクションを起こして負けたとしても、キッパリ諦められるタイプです。
――話題作への出演が相次いでいることを考えると、お芝居への“執着”や熱い思いが作品を引き寄せているようにも感じます。
水上:それはあると思います。娯楽作品を送り届け、どれだけの人たちがそれに心を揺さぶられているかという崇高さもわかっていますが、僕としては誰かのために作品を作るのではなく、自分のために作っているという思いが強いです。その誰かがいなくなったら作らないかといったら、僕はそうではないですから。デビューの時からずっと、自分のために芝居をしている。それは、執着と言っていいものかもしれません。
宮舘:僕は、本作で執着したことがあります。とにかく北斗のセリフ量は膨大で、何度も台本を読み返し、何度もセリフを口にしてみても、なかなか覚えられない瞬間もありました。星の名前を言いながら天体について説明をしなければいけないシーンなど、一度くじけそうになりましたが、人間の真理や、彼らが織りなすドロドロとした感情を映し出し、それでいてステキなラブストーリーでもあるという、ものすごく面白い作品だと思っていたので、なんとか乗り越えて皆さんにお届けできるようにしたかった。その執着のもと、頑張らせていただきました。
――大胆不敵でありつつ、高潔な雰囲気をまとうという難役を演じ切ったことが、今後の糧になると感じることはありますか。
宮舘:お芝居をする楽しさに気づかせてもらいました。もっともっと学んで、新しい作品をお届けできたらいいなと。また(Snow Manの)メンバーもお芝居をやっていますが、その中でも自分にしかできない、自分にしか届けられない役に今後も出会っていきたいなと思いました。
――間違いなく、北斗を演じるのは宮舘さんしか考えられないと思うようなキャラクターになっていました。
宮舘:(力強く右手を差し出し)どうだ! (インタビュー会場:爆笑&拍手)
(文/取材:成田おり枝)
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