
インフルエンザの感染拡大が止まりません。29の都道府県で「注意報レベル」に、そして埼玉や神奈川など5つの県で「警報レベル」に達し、東京も、都の基準で「流行警報」を発表しています。
そのインフルエンザの検査に、痛みが少ない「AI検査」が広がっています。
「流行が1か月前倒しに」家族が全員感染した人も…
14日の朝、東京・大田区の「大川こども&内科クリニック」の待合室は、人であふれていました。
午前中だけで、診察した108人中35人、つまり3人に1人がインフルエンザと診断されました。
家族全員がインフルエンザ
「この子の姉が火曜日にインフルエンザにかかって、そのあと私が発症して夫が発症して、結局この子も」
小学1年生の母
「学級閉鎖が2クラスくらい出たっていうのは聞いていて」
大川こども&内科クリニック 大川洋二 理事長
「10月の後半から(インフルエンザ患者が)急に増えてきたという印象。(流行が)確実に1か月、前倒しになったということ」
厚生労働省によりますと、11月9日までの1週間に報告された全国のインフルエンザ感染者数は、1医療機関あたり21.82人。
前の週の約1.5倍となり、12週連続で増加しました。
「警報レベル」の基準に達したのは、岩手、宮城、福島、埼玉、神奈川の5つの県で、東京都も都の基準で「警報」を発表しています。
体調不良の子ども、どこに預ければ…働く親の“命綱”
「大川こども&内科クリニック」で、診察を終えた親子は帰るのではなく、施設の別の場所へ移動しました。
3歳の息子がインフルエンザ
「(子どもが)感染症とか風邪のときに、(自分が)日中仕事があるときにお願いしています」
病児保育です。インフルエンザなどの病気で、普段通う保育施設を利用できないときに、一時的に預かってくれます。
4歳の息子がインフルエンザ
「心配・かわいそうというのはあるけど、看護師さんも先生もいるので安心」
この日、利用した15人のうち、インフルエンザに感染していたのは8人。感染が広がらないよう、隔離室で専門のチームが保育を担当します。
インフルエンザの影響により、休校や学級閉鎖となっている保育所や幼稚園、小中学校・高校は全国3584。前の週と比べて1.5倍以上に増えています。
こうした中、利用者が増えているのが民間の学童保育です。
朝、学童保育にやってきた小学4年生の児童。3日前、学級閉鎖になったといいます。
相模原市の「学童クラブ ぐるんぱ」は、学級閉鎖などで学校が休みになった場合、体調に問題ない子どもたちを登校時間に合わせて、受け入れています。
学童クラブ ぐるんぱ 藤井春美 代表
「もうそこが目当てで入る方がたいへん多いですね。(学級閉鎖になるのが)早いです。11月の学級閉鎖は、今までなかったようにも思いますね」
小学4年生
「1人でいるより、みんないるので楽しい」
今後、インフルエンザは、さらに感染が拡大するおそれがあり、徹底した感染対策が必要です。
インフルエンザ検査の新しい選択肢!“グリグリ”しないAI検査とは?
インフルエンザの検査といえば、鼻に綿棒を差し込んでグリグリ行うものが一般的ですが、いま痛みが少ない「AI検査」が広がっています。
東京・大田区の「大川こども&内科クリニック」で使用しているのが、AIを使った検査機器です。
使い方は、機器を口の中に入れて、先端についたカメラで喉の奥を撮影するだけ。痛みが少ないのが特徴です。
そして、撮影した画像と問診情報などを合わせ、AIがインフルエンザかどうかを判定します。
その判定時間はたった数秒~十数秒で、精度は7割を超えるそうです。
保険適用となっていて、料金は従来のインフルエンザ検査とほぼ同じくらい。
現在、こちらのAI検査機器は、全国約2000の医療機関で活用されています。
AI検査の特徴は他にもあり、ウイルス量ではなく、患者の症状・体の変化に着目して検査を行うため、発熱・症状の出始めですぐに検査が可能だということです。
感染拡大させないためにも検査は重要です。新しい選択肢として考えてみても良いかもしれません。
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